クリプトコミュニティの中心地、CryptoBar P2Pから生まれる新たなチャンスと挑戦

クリプトコミュニティの中心地、CryptoBar P2Pから生まれる新たなチャンスと挑戦(TOP画像)

暗号資産・ブロックチェーン業界で話題の店がある。銀座駅から徒歩1分、狭い路地を抜けた先にひっそりと佇む「CryptoBar P2P(クリプトバーピーツーピー)」。なぜ今この店がクリプト好きを魅了しているのか?Founderのなっちゃん623氏、Planner&MarketerのBBB氏に話を伺った。

なっちゃん623 氏(@nacchan_b)
CryptoBar P2P Founder
ビットコインを初めて知ったのはビットコインがまだ10万円の頃。その後2017年に初めて仮想通貨を購入。コロナ禍でクリプトの情報を追いかける内にクリプトユーザーの集まる場所の需要を感じ、自身の飲食店経営経験を活かして2022年5月にCryptoBar P2Pをオープン。

BBB 氏(@project_bbb)
CryptoBar P2P Planner & Marketer
ビットコインの存在を知ったのは、2014年に起きたマウントゴックス事件。自身のTwitterアカウントにて関連情報の発信を行い、フォロワー数は2万人を超える(記事執筆時、2023年3月現在)。なっちゃん623氏とともにCryptoBar P2Pの運営に携わっている。

Crypto Bar P2Pとは?

CryptoBar P2Pのドアを抜けると、そこは異空間。さらりと飾られたNFTアート、壁に走り書きされたイーサリアムのコントラクトアドレスなど、クリプト好きの心をくすぐるものばかりだ。こじんまりとした空間に落ち着いた照明、まさに「大人の遊び場」といったところか。

店内に飾られたNFTアート

クリプトの未来を信じる人が集う場所を作る

なっちゃん623氏:CryptoBar P2Pは「クリプトの文化や技術を愛する人が集う場所」というコンセプトで2022年5月にオープンしました。営業形態はバーですが、クリプト好きが集まるコミュニティの中心を作りたいという意識で運営しています。

オープンの半年ほど前、私は暗号資産やブロックチェーン、Web3といったトピックについてリアルで話せる場所の必要性を感じていました。最近はリアルイベントも増え、人と接する機会も出てきてはいますが、当時は新型コロナウイルスの影響もあって全くといっていいほどなかったんです。

さまざまな飲食店の経営経験があったため、クリプトをテーマにしたお店ができないかというアイデアが浮かびました。同じくらいの時期、ある開発者の方がリアルで話す場が欲しいとツイートしており、それに対する反応も良くて需要があるという実感もあったのです。

しかし、ニーズはあるとはいえ、暗号資産・ブロックチェーン業界は狭く市場もまだ成長過程です。いきなり開店しても誰も来てくれないでしょう。うまく持続しながらイメージしている空間を作っていくには、インフルエンサーの方とタッグを組むのが必須だと考えました。

そんな時、BBB氏のツイートを見たんです。クリプト関連で情報発信しているインフルエンサーの中でもBBB氏はバランスがいいと感じました。知識にも定評があり、コミュニティからのリスペクトもあります。ぜひ一緒に何かできないかという思いで声をかけました。

BBB氏:最初はスターバックスでお会いして、2人でコーヒーを飲みながら話しましたよね。その時にすでに、今使っているこの場所も候補地としてある状態でしたし、実現イメージがはっきりとできていました。ニーズもありそうだしこれはGOでいいなと感じたんです。迷いはありませんでした。

法定通貨不要、従来の店舗とは一線を画する新感覚のバー

なっちゃん623氏:CryptoBar P2Pは通常のバーと少し違います。特徴的な点として、まずNFTによる会員制であるというところが挙げられます。1日、1ヶ月、1年のいずれかのNFT会員証をご購入いただき、期間中は何度でも自由に出入りができる仕組みです。

「クリプトの未来を信じる人が集う場所」というコンセプトに沿って、法定通貨は一切使用できず支払いは暗号資産のみです。店内は飲み放題で時間制限などはありません。お酒は自分で作るセルフサービスとなっています。

オープン前から掲げていた目指す方向性として、顧客に「自分の居場所」と捉えてもらえるお店というものがありました。それを実現するため、好きな時にふらりと立ち寄っていただき、時間の制限なく気軽に楽しんでいただけるようこういったシステムを導入しています。

目指したのはクリプトコミュニティの中心地

2022年5月のオープンからもうすぐ1年(取材当時2023年3月)を迎えようとしているCryptoBar P2P。店を運営する中で、嬉しい化学反応も起きているようだ。

店内の壁には業界で活躍する人々のサインが並ぶ

CryptoBar P2Pから広がる新たな可能性

なっちゃん623氏:CryptoBar P2Pは、飲食店というよりはコミュニティの中心であったりクリプトに関わる人たちが集まる場所という意識で運営しています。ただのバーではなく、みんなで業界を盛り上げるためにできることを精一杯やっているというイメージですね。

最近実施した、web3領域での事業アイデアのある方々が集まりプレゼン大会をする「P2Pアイデアソン」や、福岡で地方出店をしたりというのもその一環です。イベントに関しても、みんなが集まる場所という意識でやっています。

BBB氏:顧客同士がここで出会い語らう中で、新しい事業アイデアが生まれてビジネスに発展していったり、店のインターンとして参画しているメンバーが、顧客として訪れた方のチームに業務委託でジョインすることになったり、新たなチャンスもこの店から生まれています。この店で起業メンバーを集める方も出てきて、本当に嬉しいですね。

なっちゃん623氏:実際にCryptoBar P2Pに来たことで出会って、出資が決まったプロジェクトもあります。共にチャレンジする仲間ができたり、新しいアイデアやチャンスが生まれる空間というのは、まさにオープン時から思い描いてきたことです。

毎月開かれるイベントにも注目

なっちゃん623氏:CryptoBar P2Pでは、さまざまな事業やプロジェクトとのコラボレーションも積極的に行っています。クリプトの技術を使ったプロジェクトを応援したいという想いから、コラボレーション先は何かしらクリプトにまつわる内容のものに限定していますね。

直近の事例を紹介すると、NFTに関する取り組みも行う牡蠣岩手の会と協賛したオイスターバー。Twitter上でアクションの条件を設定し、達成者にNFTが配布できるツールを提供するSpreadとのコラボイベントなどです。

お酒や会話を楽しむバーとしてだけでなく、さまざまなクリプトプロトコルに触れる場としても楽しんでいただけると思っています。

クリプトを愛する大人の隠れ家、CryptoBar P2Pはこう遊ぶ

実際にCryptBar P2Pを訪れているのはどういった人々なのだろうか?また、お店に行ったらどんな楽しみ方ができるのだろうか?2人に詳しく伺ってみた。

店内でお酒を片手にくつろぐBBB氏

心ゆくまでクリプトトークを楽しもう!

なっちゃん623氏:BBB氏とインターンのメンバーがメインでお店に出ています。インターンはエンジニアのmayu氏(@super_mayu1221)、 nico氏(@0xnicoshark)、NFT Gamerののろいちゃん氏(@noroichan_game)をはじめとする合計5名で構成されています。

BBB氏:インターンのメンバー達はTwitter上で募集をかけてジョインしてもらいました。皆クリプト文化や技術を愛してやまない人ばかりなので、彼らとのクリプトトークは楽しみの一つでしょう。

客層はクリプト系の事業者の割合が高いです。Web3、暗号資産、NFT、ブロックチェーンゲームなどの事業に携わる方が6-7割、残りの3-4割が個人のクリプトユーザーといったところでしょうか。

シンプルにお酒を飲んで楽しむもよし、クリプトに関するディープでギークな話をするもよし、みなさん思い思いに楽しまれています。

もちろん、クリプトを触り始めたばかりでどうしていいかわからないとか詳しい人に話を聞きたいといった初心者の方も大歓迎です。

クリプトファンが楽しめる仕掛けが詰まった店内

BBB氏:あなたがCryptoBar P2PのNFT会員証ホルダーだとしましょう。まずお店に到着されたら、wΞlock(ウィーロック)というWeb3 スマートロックシステムを利用してドアを開錠し入店します。あなたのNFTがドアを開ける鍵になり、店内に入るわけです。

入り口から正面を見ると、ラズベリーパイで立てたビットコインノードが目に入ります。お持ちのNFT会員証は、NFTauth(エヌエフティオース)というサービスを使ってQRを読み込むだけで所有確認が可能です。毎回ランダムな数字が出て、当たりが出たら商品がもらえる特典も用意していますよ。

P2Pトークンという独自トークンを発行しており、これがお店の中で機能するお金になります。このトークンでお酒やフードを購入できます。前述の通り、法定通貨は一切使用できません。

NFTや暗号資産といった言葉自体は、ずいぶん一般的になってきました。しかし、実際にそれらを使用する機会はまだまだ少ないというのが現状です。CryptoBar P2Pでは、NFTや暗号資産を実際に使ってみる機会が多数用意されているので、そういった部分もぜひ楽しんでいただきたいです。

なっちゃん623氏:NFT会員証ホルダーの方は、お昼の時間に自由に出入りしてコワーキングスペースや会議スペースとしても利用可能です。バーは夜間しか営業しませんが、空き時間の有効利用でみなさんに使っていただいています。

クリプトとお酒の意外な関係

BBB氏:意外かもしれませんが、お酒とクリプトは相性が良いんです。CryptoBar P2Pでは、お酒×クリプトをテーマとしたさまざまなプロジェクトとコラボレーションしてきました。

例えばNFT化されたウイスキー樽の購入ができるUniCask(ユニカスク)、クリプトアーティストのパイオニアとしても知られる世界的現代アーティスト、ケビン・アボッシュ氏と日本酒の人気銘柄「獺祭」を提供する旭酒造のタッグより生まれた限定のプレミアム獺祭、国内最大のビール×NFTプロジェクトCrypto Beer Punks(クリプトビアーパンクス)などなど、たくさんの事例があります。今後もこういったプロジェクトとは積極的にコラボレーションしていく予定です。

また、1年間のNFT会員証をお持ちの方は、特定の条件でお酒の仕入れ希望も出せますよ。お気に入りのお酒をリクエストして、CryptoBar P2Pをさらに自分にとって心地よい場所にしてみてください。

CryptoBar P2Pでクリプトライフを楽しもう!

壁に走り書きされたコントラクトアドレス

なっちゃん623氏:ブロックチェーン・暗号資産業界は新しい分野なので、世間からの視線が厳しかったり、なかなか評価を得られなかったりと苦労が多いのも事実ですよね。不確実な要素が多い中で、新しい分野に果敢にチャレンジする人達を応援したいという想いでCryptoBar P2Pを運営しています。

この場所に来れば心おきなくクリプトの話ができたり、協力してくれたり応援してくれる人に出会える、そんな空間にしたいのです。

この想いの裏側には、起業した時に孤独で辛かった私自身の経験があります。起業すると自分自身でやらなければならないことがたくさんあり、それだけでもすごく大変です。それに加えて周囲からはうまくいかない理由やもっとこうしたほうがいいといった言葉が容赦なく降ってきます。

そんな時、CryptoBar P2Pに来て前向きな気持ちになっていただけたら嬉しいですね。

BBB氏:起業家の方ももちろんですが、特定の組織に所属して暗号資産やブロックチェーンに関わっている方や、つい最近NFTを触り始めたけどよくわからないところがあったり、他の人がどうしているのか気になっているという方も多いかと思います。そのような人々の道標に、このCryptoBar P2Pがなれたらと願っています。

業界を盛り上げたいという熱い想いでオープンしたCryptoBar P2P。読者の皆さんもぜひ足を運んでみられてはいかがだろうか?

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