ブロックチェーンで社会のジレンマを突破、JPYCに優秀な人材が集まる理由とは?

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業界で活躍する方にお話を伺い、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン業界に関わる人々の姿をお届けするインタビュー。

今回は、若い人材の活躍に注目が集まるJPYC株式会社 CEOの岡部氏とCTOの小野氏にお話を伺いました。同社が、優秀な人物を惹きつける理由とは?

岡部 典孝(オカベ ノリタカ)氏
CEO

2001年、一橋大学在学中に有限会社(現株式会社)リアルアンリアルを創業し、代表取締役、取締役CTO等を務める。2017年、リアルワールドゲームス株式会社を共同創業。取締役CTO/CFOを経て、取締役ARUK(暗号資産)担当。2019年JPYC株式会社を創業し、CEOを務める。

小野 花依(オノ ハナエ)氏
CTO

埼玉県生まれの18歳。幼少期より将棋を習っており、将棋四段免状所有。第9回小学生女子名人戦全国大会優勝。2019年12月にJPYC株式会社に初期メンバーとしてジョイン。エンジニアとして前払式支払手段扱いのERC20日本円連動ステーブルコインであるJPYCの開発・運営に加え、SNSマーケティングにも携わる。2021年4月からCTO(最高技術責任者)へ。

ブロックチェーンとの出会いと企業としてのJPYC

岡部氏:2000年ごろからデジタルコインの発行などをやっており、当時はブロックチェーン技術はまだありませんでしたがそもそもこの領域に興味を持っていました。

2017年にはリアルワールドゲームスという企業の役員として、アルクコインと呼ばれる暗号資産をブロックチェーンで発行し、よりこの分野にのめり込んでいきましたね。

JPYC株式会社を創業したのは2019年11月です。メインの事業は、日本円ステーブルコインの「JPYC」および「ICHIBA」の発行です。どちらもイーサリアムのトークン規格ERC20準拠、日本円ペッグ(連動)のステーブルコインですが、ICHIBAが企業向け、JPYCが一般向けのコインとなっています。

また、JPYCを利用した取引ができる「JPYC Apps」の提供、暗号資産を発行したいとお考えの企業や地方自治体へのコンサルティングサービスも行っています。

小野氏:実は私がブロックチェーンについて知ったのは、 JPYCに入社してからです。中学校卒業後、高校へは進学せずに高校卒業認定試験を受ける道を選び、エンジニアとして技術を磨いてきました。

インターン先を探していたところ、知り合いの方にこれから起業する人がいるから会ってみないかということで紹介されたのが岡部だったんです。

複数の企業の方とお話しさせていただきましたが、JPYCがベンチャー企業だということも魅力的でしたし、何より会社の未来を語っている岡部の熱意に心を打たれました。非常に前向きな方だと感じ、ここなら面白い経験ができるんじゃないかという気持ちが湧いてきましたね。

JPYCのミッション

岡部氏:我々のミッションとして、「社会のジレンマを突破する」というものを掲げています。特定の問題を解決するためスタートアップを企業したとして、まずお金が必要になりますよね。当然お金が集まらないと問題は解決しない、しかしなかなかお金が集まりづらいというジレンマが存在します。

SDGs(持続可能な開発目標)に挙げられている目標にあるような、深刻だが経済合理性がないので今まで放置されてしまっている問題は結構多いですよね。それを解決しうる一つの鍵が暗号資産ではないでしょうか。

JPYCを使えばいろんなコインや価値を別のものと交換できるようになり、それが社会のジレンマを突破する一つのきっかけになると考えています。

小さなスタートアップでも社会に価値を提供しうるブロックチェーンの力

JPYC株式会社インタビュー記事集合写真

小野氏:ブロックチェーンを勉強していく中で、とある一企業が発行したものに価値が生まれ、使用されていくことが非常に面白いと感じました。我々が発行しているJPYCは国が発行している法定通貨とは違います。しかし、それに価値がついてAmazonでものが購入されたり、DeFiにアクセスするきっかけになったりと、実際に取引されていく様を目の当たりにすると驚きと感動を覚えずにはいられません。

岡部氏:JPYCのユーザーはさまざまですが、直近で急増しているのはPolygonと呼ばれるレイヤー2ソリューション上で使用されるパターンですね。PolygonでNFT(Non-Fungible Token)を利用したい人たちがPolygon上の価値を手に入れるときにJPYCが使われているのです。ときにはメインネットよりもJPYCの方が多く発行されていることもあります。

 イーサリアムを暗号資産取引所で購入する場合、通常のメインネットのものしか手に入りませんよね。それをPolygonに移そうとすると、5,000円~10,000円ほどの手数料がかかってしまいます。そういったコストを抑える目的でJPYCが選ばれているのです。

JPYCの収益モデルとは?

岡部氏:現在の我々の収益源は、コンサルティングフィーによるものと、JPYCが決済に使用された際にかかる若干の手数料になります。

ふるさと納税への対応も進めているので、今後はJPYCでふるさと納税がなされたときに発生する手数料も収益源に加わる予定です。

また、現在はJPYCを手に入れる際にユーザーからいただくお金には手をつけず、供託として国に預けている形になっています。今後、金融機関から補償を受ける予定なので、ユーザーから預かっているお金についても運用していくことができるようになります。

優秀な人材が集まる鍵は働きやすさと誰もが活躍できる環境

岡部氏:JPYCメンバーを一言で言い表すと、NFP(Non-Fungible Person)だと思います。それぞれに個性的で替えが効かない人ばかりだからです。

現在JPYCで働く仲間は40名程度おり、毎月どんどん増えていますね。いわゆるフルタイムと呼ばれる働き方をしている社員はゼロで、私自身は役員として毎日稼働していますが、時短正社員が十数名とそれ以外はアルバイトの方々という構成になっています。

これだけのメンバーを集めることができたのは、働き方の選択肢が多いからに他なりません。そのため、区議会議員や学生など、変わった副業メンバーがたくさんいます。

小野は、初めはインターンとして参画していましたが、大活躍してくれていたのでぜひ社員になってほしいという流れになりました。ただ、大学受験を目指す小野の勉強との両立を考えるとフルタイムで働いてもらうのは難しいと思ったんです。

何か方法がないかと調べていく中で、時短正社員という働き方を見つけ、制度として導入することを決定しました。

社員から見たJPYC

小野氏:社員目線で、JPYCはとても働きやすい会社だと思います。やはり、働き方の自由度が高いというのが大きな魅力ですね。普通の企業であれば、正社員は1日8時間、週5日働くのが当たり前、もちろん残業もあるでしょう。しかし、JPYCでは残業はゼロです。

私は、時短正社員の制度を利用して週32時間働くスタイルをとっていますが、その32時間を週のどこにどの時間で入るかも自由に決めることができます。今は大学受験を控えて勉強中なので、学習ともうまく両立して働けていますね。

岡部氏:今では時短正社員を希望する人が集まってくるようになりました。これは全く予想していなかったことですが、結果的に時短正社員の制度が人を惹きつけるバリューになっています。この制度のおかげで、JPYCではたとえ学生であっても、議員として活動していても正社員になれるのです。

年齢・性別に関わらず優秀な人を評価

岡部氏:また、JPYCでは年齢・性別に関係なく活躍できる環境を作っています。小野は創業時からの活躍が評価され、2021年4月から17歳でCTOへ就任しました。この件は業界でも話題を呼び、たくさんの反響をいただきました。

伝統的な日本企業では年齢や勤続年数といった軸がまだまだ根強く、正当な評価を受けづらい人々も存在します。JPYCがそんな若くて優秀な人材達が活躍できる場になっているのではと思います。

現在のJPYCの平均年齢は24歳です。以前は19歳だった時もありました。20歳前後の人が中心ではありますが、最年少は15歳から最年長は40代までとバリエーション豊かな構成になっています。

小野氏:私は創業時からインターンとしてJPYCに参画し、その後正社員、CTOと立場を変えながら取り組み続けてきました。役割が変わってきたことで、今行っている作業だけに集中するのではなく、会社全体を見渡す意識へ変化してきました。自分自身の変化から成長を実感しています。

岡部氏:現在はほとんどのメンバーがフルリモートで勤務しているため、オフィスに出勤してくる人はほとんどいません。月末に締め会をしているので、ある程度人数が揃うのはその時くらいです。建物が芝公園内にあり緑豊かで環境もよく、オフィス内も快適なので少し勿体無いくらいですね。

ピンチに強い組織とユニークな企業文化

JPYC株式会社インタビュー記事集合写真2

岡部氏:JPYCでは、ICS組織を採用しています。ICS組織はアメリカの連邦緊急事態管理庁でも採用されており、現場に相当な権限が委譲されているため、トップにその都度確認を取らずに現場でスピーディに意思決定をしていくことが可能となります。その場で意思決定を行うため柔軟・迅速な対応ができ、緊急事態に強い組織形態です。

JPYCでもブロックチェーンのパーミッションレスの考え方に沿って、トップにお伺いを立てない文化を形成しています。この組織形態が、JPYCのリリース直後に早速効果を発揮しました。

JPYCリリース直後、予想を遥かに超える購入があり、サポートが追いつかない事態に陥ってしまったのです。通常の組織形態の企業であれば、意思決定に時間がかかり対応が遅れてしまっていたでしょう。不測の事態の中、メンバーそれぞれが責任感を持ち自分でできることを判断して行動していった結果、ピンチを乗り切ることができました。

採用時は企業とのフィット感を大切に

岡部氏:採用時はカルチャーフィットを重視しています。「自律分散」は一番大事にしているバリューなので、自律分散的に動けるのは必須ですね。一つ一つお伺いを立てるのではなく、自分の頭でしっかり考えて自分の責任で実行するという人が望ましいです。

また、「急成長・即行動」も大切にしているキーワードです。JPYC自体も急激に伸びているので、そのサービスの成長スピードに振り落とされずにしっかりとついて来られるかというのも重要です。

透明性が驚くほど高いのもJPYCの特徴の一つです。他の企業ではあり得ないことかもしれませんが、JPYCの社内では社員全員の時給がオープンになっています。ブロックチェーンで、全てのトランザクションや残高を見ることができるのと同じ感覚ですね。面接でもその環境で大丈夫か確認しているので、それがOKの方だけ入社いただいています。

JPYC独自制度「Twitter手当」とは?

小野氏:ブロックチェーン周りの情報収集をするときは、Twitterアカウントを作って界隈の情報を拾ってみるのがおすすめです。Twitter上で盛んに情報交換されているので、情報のキャッチアップが早くなりますよ。Twitter上でわからないことを丁寧に教えてくれる人もいます。

岡部氏:JPYC社員はTwitter好きが多いですね。珍しい福利厚生として、Twitter手当という制度もあります。これは、一定の条件を満たした社員が最高で月に28,000円の手当が受けられるというものです。

会社のニュースをリツイートしたり、社員同士がTwitter上で交流することによって、会社に興味を持つ人が増え、JPYCを買うきっかけになったりとポジティブな効果をもたらしています。Twitter上での社員同士の絡みをご覧いただければ、社内の様子も大体どのような感じか見ていただけると思います。

小野氏:社内の雰囲気は自由でフラットですね。以前、Twitterで「金髪にしてみたいけど会社員だからだめかな」というような内容をなんとなくツイートしたことがありました。そうしたら、なぜか岡部が金髪になっていて、衝撃を受けたのと同時に面白かったです。ちなみに私もその後金髪にして黒髪に戻しましたが、岡部は引き続き金髪です。

変わり者が集まるブロックチェーン業界は刺激的

岡部氏:業界全体が急成長しているし、JPYCも急成長しているので、ついてくるだけで強い人材になっていけると思います。そして、ブロックチェーン業界は、個性豊かで複数の能力に尖った人が集まっています。エンジニアならエンジニアリングだけ、会計士なら会計だけではなく、あれもこれもできるという人がいるのが刺激的ですね。

小野氏:ブロックチェーン業界は変わった人が多いので面白いです。自由に働きたい、最先端の分野で働きたいと思っている人にはぴったりの業界だと思います。

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