GMO Trustが見据えるステーブルコインの未来と海外での挑戦

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2021年2月6日(土)に日本最大級の業界特化型転職イベント「ブロックチェーン企業オンライン転職フェア」が開催されました。

オンラインで行われた企業スピーチを、要約してレポートします。

中村 健太郎 氏
GMO-Z.com Trust Company, Inc. CEO

2008年にGMOインターネット株式会社に中途入社。2011年より米国サンフランシスコに渡り、ゲーム事業の立ち上げや、広告事業、ドメイン事業等の欧米におけるビジネス開発に従事。2018年にGMO-Z.comスイス法人CMOに就任し、ビットコインマイニング事業の立ち上げに参画。2020年12月、米国ニューヨークに、ステーブルコインGYEN(円ペッグ)及びZUSD(ドルペッグ)の発行会社GMO-Z.com Trust Company, Inc.を設立し、CEOに就任。

GMOインターネットグループと暗号資産事業

GMO-Z.com Trust Company事業説明資料

GMO-Z.com Trust Company, Inc. の本体であるGMOインターネットは「すべての人にインターネット」という企業理念でサービスをお届けしています。設立は1991年で、1995年からインターネット事業を始めました。今年で25周年になります。おかげさまで、2020年度の売上高は2000億円を超えました。

現在、グループ会社は100社でグループパートナー数は6,180名が在籍しています。国内拠点は東京、大阪、福岡、宮崎、仙台です。Z.comという名前でアジアを中心に海外展開も行っています。

私たちの会社の特徴はエンジニアやクリエーターが社員の約半数を占めていることです。”つくる”ことに力を入れており、エンジニアの採用には積極的に取り組んでいます。

GMOインターネットの主力事業とは?

主力事業としては、インターネットインフラ事業があります。そこではインターネットを閲覧するための基礎づくりをしています。その中で、ドメイン事業とホスティング事業では国内シェアNo.1。また、WiMAX2+やドコモ光といったアクセス事業も行っています。こちらではプロバイダ顧客満足度ランキング2年連続1位となっており、こちらでも国内シェアNo.1で多くのお客様に喜んでいただいています。

海外事業に関しては、インターネットインフラサービスを東南アジアにおいて展開しています。まだまだインターネットが普及していない国もある中で、快適かつ便利なインターネット環境をお届けしています。

ニューヨークで認められた日本企業

GMO-Z.com Trust Company, Inc.(以下、GMO Trust)は、2020年12月に設立した米国ニューヨークに拠点をおく企業です。GMOグループ全体として取り組んでいる暗号資産関連事業は、米国でのマイニング事業、日本での暗号資産取引所サービスに加えてステーブルコイン事業があり、このステーブルコイン事業を行うのが我々GMO Trustになります。

私たちは、ニューヨーク州金融サービス局(New York State Department of Financial Services)による「特定目的信託会社(Limited Purpose Trust Company)」の認可を取得して設立しました。今後はこの認可の元、日本円ペッグのステーブルコインを発行していきます。

規制の厳しいニューヨークで暗号資産事業を展開するには、BitLicenseの取得が必須となっており、先ほど述べた特定目的信託会社についてはさらに取得のハードルが上がります。特定目的信託会社の認可を受けた企業は我々で7社目となっており、大きな成果だと思っています。日本企業として初の取得という点も大きな注目を集め、各種メディアで取り上げていただくことにも成功しました。

ステーブルコイン市場拡大の要因とは?

暗号資産の市場規模は2020年から2021年の1年間で約5.9倍に成長しました。種類別に見ると、ビットコインは約5.3倍、ステーブルコインは6.7倍になっています。ビットコインの伸びは、価格変動の影響もあると考えられますが、ステーブルコインは価格が安定しているので、市場規模自体が大きくなったと言えます。このように、両者の伸びに関する意味合いは異なります。

ステーブルコインが伸びた背景としては主に次の2点があげられます。まず、2019年6月にFacebookが新たな通貨であるリブラ(現在はディエム)を発表したことで、世界中の規制当局が注目し、急速に法規制が整備されたことです。

さらに、DeFiと呼ばれる分散型金融が急速に立ち上がったことで、暗号資産の流通が爆発的に伸びたことです。特にステーブルコインにおいては、BlockFiというようなステーブルコインを預けておくだけで増やせるサービスが生まれてきたことも大きなきっかけとなっています。

ステーブルコインの未来

将来的には、コロナの影響によりリモートワーク化が加速し、世界中で働くことが可能になることが予想されます。そのことによって国際送金が重視されるようになり、その上でもステーブルコインは大きな役割を果たすでしょう。

私たちは、実際にステーブルコインが法定通貨のように使用される未来がやってくると考えています。例えば、ステーブルコインが暗号資産の売買に利用されたり、ステーブルコインで金融商品を扱ったり、送金や決済を行ったりといったことができるようになる未来を想定しています。

企業理念を共有し、同じゴールを目指していく

私たちが大切にしていることは企業理念を徹底して共有していくことです。全員が同じ方向を見て、進んでいき、結果にコミットするというのが私たちの会社の社風です。

働く環境としては、24時間食べ物を提供しているカフェテリアがあります。金曜日の夜にはお酒が提供され、各種イベントが行われていました。現在は新型コロナ感染症拡大の影響でリモートワークが主になっていますが、感染症収束後はこういった体制を再開できればと考えています。

また、業務効率化のためにお昼寝も推奨しており、そのためのマッサージやお昼寝スペースも提供しています。さらに、荷物の受け取りや店舗予約、クリーニング代行を行うサービスや社内託児所もあります。

社内には、社員のスキルアップ支援として、様々な技術書やタブレットが利用できる学習の場も用意しています。エンジニア・クリエイター向けの支援制度もあり、サーバーの無料提供や業務の一環としてセミナーに参加することも可能です。

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