藤本真衣が聞く!大和証券グループとクレディセゾンの合弁会社Fintertechが目指す次世代金融サービスとは

藤本氏・相原氏・斎藤氏集合写真

相原 一也(あいはら かずや)氏
Fintertech株式会社
2005年大和総研入社。証券システム開発を経て研究開発部門に所属し、スマホアプリやクラウド、AIなど当時の先端技術にまつわる研究開発に従事。2015年、調査にて触れたビットコインの仕組みに感銘を受け没頭。大和証券グループ横断のブロックチェーン検討チーム責任者を務めた後、2018年にFintertech株式会社創業メンバーとして参画。「デジタルアセット担保ローン」事業開発責任者を経て2023年4月よりFintertech代表取締役社長に就任。

斎藤 光(さいとう ひかる)氏
Fintertech株式会社

2014年に大和総研ビジネス・イノベーションに入社。専門商社向けの基幹システム開発を経て、2018年より大和総研に転籍。研究開発部門にてブロックチェーン技術を中心とした先端IT技術の先行的調査やビジネス企画推進に従事。2020年にNFTに関するビジネス特許を出願し、翌年11月に特許取得(特許第6967116号)。2022年10月より大和総研からFintertech株式会社に転籍し、主にデジタルアセット担保ローン事業やweb3ビジネス企画の開発・推進業務に従事。

藤本 真衣(ふじもと まい)氏
株式会社withB Co-Founder

2011年にビットコインと出会って以来、国内外でビットコイン・ブロックチェーンの普及に邁進。海外の専門家と親交が深く「MissBitcoin」と呼ばれ親しまれてきた。自身は日本初の暗号通貨による寄付サイト「KIZUNA」を立ち上げる他、日本円にして17億円以上の仮想通貨寄付の実績を誇るBINANCE Charity Foundationの大使としても活動。2020年以降は事業投資にも力を入れており2021年Q3に月商350億円を超える記録を残した「Axie Infinity」を開発したSky Mavis、YGG、STEPN、breederDAO、BlockchainSpace、Bigtime,Anique等に出資している。現在はスイスを拠点にイーサリアムのレイヤー2であるINTMAX projectを推進している。2018年より開催されているNon Fungible Tokyo、Japan Blockchain Week2022の発起人。一般社団法人ブロックチェーン協会、一般社団法人Metaverse Japanの顧問を務める。2022 年9月、GMO Web3 株式会社 取締役に就任。

次世代金融創出をミッションに掲げるFintertech

藤本氏:最初に、Fintertechがどのような会社なのか知らない方のために、現在行っている事業などについてのご紹介をお願いできますでしょうか。

相原氏:Fintertechは、2018年に大証券グループ本社の子会社として設立されたFinTech事業を行う会社です。その後、クレディセゾンさんにも出資いただきまして、今は大和証券グループ本社とクレディセゾンの合弁会社という形で、次世代金融を創出することをミッションに掲げ事業を行っています。

現在行っている事業は、主に4つあります。

1つ目は、暗号資産を担保にして資金をご融資する「デジタルアセット担保ローン」事業です。

2つ目は、「Funvest」という貸付型のクラウドファンディング事業です。これ自体は、クリプトやトークンというものとまだ直接的に紐付いている訳ではないのですが、金融商品取引業のライセンスの下でクラウドファンディングを行っているという金融ビジネスです。

3つ目は、ファンの方と、クリエイターや何かのコンテンツ持っている方など様々な方を繋いで応援金を集める、投げ銭サービス「KASSAI」を展開しています。

最後に、「不動産プライムローン」という不動産関連ビジネスも行っています。実は不動産のプロも多く在籍している会社なのです。不動産とトークンというのは、今後親和性が高まってくると考えており、知見を活かせるのではないかと思っています。

現時点で、Web3関連の事業は暗号資産の担保ローンというところですね。

Web3領域における新規事業とは

藤本氏:今後Web3領域における新規事業の企画実行を進めるため、Web3事業組織立ち上げに初期メンバーとして活躍いただける方を募集されているとのことですが、先程お話していただいた事業の他に、どのような事業の展開を考えていらっしゃるのかお伺いしてもよいでしょうか。

相原氏:まず、現在暗号資産事業としてローンビジネスを展開していますが、ローンを始まりとして、暗号資産の金融事業、つまり総合的なデジタルアセットファイナンスへと今後さらに進化させていくことを当初から想定して事業を進めています。

いずれ必要になってくるであろうものだと考えているので、暗号資産を持っている人に対して、ローンのみならず売って買う以外の選択肢を様々な方法で提供していきたいと思っています。

例えば、直近ではイーサリアムのステーキングが大きいイベントになると思うのですが、我々の方でも何らかのサービスの提供ができないかと企画、検討を進めている段階です。

証券会社グループとして現在の株や社債を考えた時に、トークンというものはかなりディスラプティブ(破壊的技術、破壊的革新)な存在になると思っています。そこに対してもっとその特性を活かした新しい資金調達や投資ができるサービスが、もう既に出始めているものもあれば、この先さらに進化して行く中で出来ていくものもあると思っています。NFTもそうですし、証券会社はセキュリティトークンもやっていますし、あとIEOや、DeFiの中でも色々あると思うのですが、そういった領域におけるライセンスや業法に係るところは我々金融会社としての特性を活かせる部分があると思うので、そういった領域とトークンの交差点になりそうなところを模索していこうと検討や実証を内部で色々と始めています。

藤本氏:新規事業・デジタル戦略についての展望をお聞かせいただけますでしょうか。

相原氏:少なくとも2030年頃には、今やっているデジタルアセットやクリプト、パブリックブロックチェーンなどは、もう当たり前のように浸透していると思っています。

Web3時代が来ることを前提として、Web3時代の1番の金融機関を目指しています。日本で1番Web3ライクな、時代に適した次世代の金融を提供している会社を目指しています。そのために、この領域がまだ世の中の多くの人にとって革新ではない今のうちから入って、2030年まであと7年、年々ダイナミックに変わっていくところを、今から一緒に作り上げていきたいと思っています。時計の針をむしろこちらから進めていくようなビジネスをやっていきたいという人に、ぜひともジョインしてほしいと思っています。

大手企業を親会社に持つFintertechならではの強み

藤本氏:政府の後押しもあり、今日本でもWeb3業界が盛り上がってきていますよね。そんな中で、国外に出て自分で起業家としてチャレンジする人がいたり、国内のWeb3企業に就職することを選んだりといった、色々な選択肢がこの業界にはあると思います。それを踏まえて、「Fintertechさんに入社したら、他ではできないこのような体験ができます!」という点があれば教えていただけますか。

相原氏写真1

相原氏:まず総合証券会社のグループ会社であるというのがメリットだと思っています。Fintertechは、大和証券グループにおけるWeb3の今後の戦略策定に深く関与しているので、Fintertechに入ると、証券会社グループのリソースを使いながら、今後のWeb3時代に向けてどう進めるべきかという方向性を検討する段階のそのまさに中心に入れるので、それがかなり大きなポイントだと思います。

Web3業界は規制が入ったりしていく中で、技術と規制の間でどう折り合いをつけて進んでいくのかというのが焦点になってくると思います。

その中で、弊社グループは既存の顧客基盤や既に持っているリソースがたくさんありますし、規制に対して働きかけてきた経験も多くありますので、金融機関ならではの立ち位置を活かして、規制が厳重化されてもWeb3という社会がこうなるんだ、というところから逆算してグループのリソースを動かしていくということが、1つあると思います。

ベンチャーにはベンチャーの良さもあると思いますが、大企業側で色々と何かやりたいけど、進まなかったという経験がある人にとって、弊社では既に結構リスクが高いと思われるビジネスを始めているというところで、取っ掛かりになっていると思います。なので、さらに事業を推し進めていきたいという人にとってはかなり魅力的な職場になるのではないかと思っています。

Fintertechで働く魅力

藤本氏:斎藤さんは大和総研でブロックチェーンの研究をされていて、こちらにジョインされたとお聞きしましたが、ご自分からFintertechで仕事をしたいとリクエストされたのですか。

斎藤氏:そうですね。私は去年の10月にグループ内の公募に立候補して、ジョインしました。大和総研では、研究開発部門の中でブロックチェーンの調査や検証などを行っていたのですが、もっと事業の開発や運営に携わりたいという思いがあったんです。その時に、タイミング良くグループ内の公募が出てきたので、そこで手を挙げたという経緯があります。

藤本氏:斎藤さんにとって、どこに一番魅力を感じたのかをお伺いしたいです。あと、先程の相原さんのお話に加えて、Fintertechならではの挑戦できること、特色などを教えていただけますか。

斎藤氏写真1

斎藤氏:やはり魅力としては、大和証券というこれまで日本の金融市場や資本市場の資金循環を担っていたような企業のデジタル戦略の中核に、直接関わっていきながら技術を使った事業作りに携われる点だと感じています。

これまでブロックチェーン技術のしくみやユースケースを追いかけていく中で、調べれば調べるほどブロックチェーン技術の魅力、特に私もディスラプティブな変革をもたらす側面に強く惹かれていきました。そしてその技術を追いかけていくだけではなく、それを世の中に貢献できる何かしらのサービスであったりプロダクトにするところ、資金循環に繋げていくようなしくみづくりのところまで携わりたいというような思いが芽生えていきました。

そんな折にグループ内でFintertechが公募を開始し、そこに応募して入社したのですが、その時の募集要項に「暗号資産、web3、ブロックチェーンなどがキーワードになる『次世代金融領域』にアンテナを張り、来るべき破壊的イノベーションでのゲームチェンジに対するポジション優位を確保していきます」というような会社説明がされてまして、それを大和証券というこれまでの日本金融市場での歴史と規模のある企業でやるということに、他にはないインパクトを残せる可能性を感じました。実際にFintertechで行っている暗号資産事業では大和証券の信頼性や業界で培った豊富なノウハウを活用していて独自のポジションを保っているように思いますが、そういった大企業×破壊的技術によるイノベーションの創出に戦略策定段階から実際のサービスローンチまで一気通貫で挑戦できる環境は非常にやりがいがあります。

実際に今ローンチに向けて取り組んでいるステーキングビジネスの開発においても、技術の仕様をゼロから洗い出して、調査して、それをどうビジネスに繋げていくかというところに携わっていますが、そういった暗号資産のなかでも割と先端領域でのビジネス検討のほか、それを大和証券やクレディセゾンの事業領域とかけあわせてどんなインパクトのあるビジネスができるかというところの検討もすすめています。おそらく大企業でもベンチャー企業でも経験できない両者の特性が重なったところで勝負できる点はFintertechならではの特徴だと思います。

藤本氏:やっぱり生の声はとても参考になるので良いですね!今日はお2人に参加していただいていますが、全体の社員数や、他にどんな役割の人がいるのかなど社内の様子についてもお伺いしたいです。

相原氏:会社全体としては30人強ぐらいで、この30人強で複数のチームを構成しビジネスを立ち上げています。大和証券グループ、クレディセゾンからそれぞれかなり経験を持った専門家が集まっているんです。ベンチャーで集めるのが1番難しそうな人材から先に集まっている点では、集め方が逆なのではと思うかもしれませんが(笑)

藤本氏:ある意味すごいことですよね(笑)

相原氏:法律面で困った時、「これってさすがに難しいですかね」と言っても、「こういう解釈で昔こういう風にやったことあるから大丈夫だと思うよ」と言ってくれる人がいたりします。

藤本氏:心強いですね。

相原氏:そうなんですよ。コンプライアンス、リスクマネジメント、財務、経理など、本当に色々な分野の専門家が集まっています。金融はもちろん、トレーディング経験のある人や、商品組成などの募集、営業経験がある人など、それぞれがその現場で活躍してきた経験値を複数持っている人が集まってきています。

ですので、事業開発をやりたいと思った時に、情熱と技術的な知識を持って「こういうことやりたいです」と言ったら、皆が専門性を持って、アドバイスをしてくれるんです。 そういった点から、ビジネスを作り上げる上で実現可能性が高い環境であると思っていて、ここはおそらく他の企業にはないところなのではと思います。

そのような人達が同じ場所・チームにいて、実際にシステム担当、財務、リーガル、コンプラ、ビズデブなどが1つのチームとして日々打ち合わせをしながらビジネスを作っています。ですので、物事の決まるスピードがかなり速いというのもありますね。

ただその代わり、やはり大企業グループなので、レピュテーションや、リスクを気にしたり、最後締めるときはしっかりと統制が必要となるシーンがあります。そういう意味では、そこに対して時間や手間がかかることをデメリットに感じる場合も人によってはあるかもしれません。ですが、逆にそれさえしっかりやっていけば、大企業のリソースがさらに活用できるので、ポテンシャルとしては相当高い環境だと思います。この会社のポテンシャルをもっと活かしていくために、Web3の事業開発人材の採用強化をしていきたいと考えています。

Fintertechが求める人材とは

藤本氏:具体的にどのような人材に来てほしいなどはありますか。

相原氏・斎藤氏インタビュー写真

相原氏:我々自身もWeb3×金融に対して、ビジネスを作り上げていくことをやりたいと思っているので、まずはWeb3にかける情熱がものすごく高いというのが1番の条件ですね。

「Web3の未来を信じています」という人がもっとたくさん集まって、この金融のバックボーンを持った会社に、どんどんWeb3旋風を巻き起こしていくことができると良いなというのが前提条件としてあります。

加えて個人的には、事業開発や戦略策定に強みのある人ですね。Web3技術に対して理解があって、それを元にした事業開発ができる人、あるいは、大和証券グループにおいて今後向かうべき方向を策定して、それを推し進められるリーダー的素質のあるような人を求めています。一方で、技術職については、また異なる人物像があると思うので、その辺りについて斎藤はどうですか。

斎藤氏:Web3領域、特に暗号資産領域全般的に、コアな部分の技術について英語での詳しいレポートが出ているので、それを読み解きながら、色々な妄想を膨らませて議論できる人が良いと思っています。具体的に「こういった技術をこうやってビジネスに応用したら、こんな良い未来が待っているよ」といった議論ができるような、Web3技術に対して熱い思いや前向きなマインドを持っている人ですね。

さらに技術に対しても調べるのが好きで、実際にそこから何かインサイトを得られるような、ノウハウやべースがある方が良いのではと思っています。

藤本氏:同じところに関心を持っているから、同じ方向を向いてやっていけそうだなどカルチャーフィットするかどうかをイメージしてもらうために、最近のWeb3領域で、国内外どちらでも良いのですが、胸躍ったニュース、サービス、面白いと思ったお話などお伺いしても良いですか。

相原氏:そうですね。例えば、ビットコインのNFT発行などですかね。この件は賛否両論あると思いますが、昔、それこそ本当にビットコイン初期の頃に、最初のNFTはビットコインの方だ、と言う人もいたりする中で、またそういう動きが出てきたなというところですかね。ビットコインのニュースが最近少なかったので印象的でした。

なので、また久々にビットコインで新たな動きが来たのではと思いましたが、一方で暗号資産をビジネスで扱っている身としては、ビットコインとイーサリアムは、触ってみると本当に位置づけが全く違うんだなと実感しています。

ビットコインは色々なことができないが故に、価値があるところも正直あると思うんです。というのも、イーサリアムは色々なことをできるようにしたからこそ、本当にこれで大丈夫なのかなと思ったりすることもあります。例えば、受け取った時に、「本当にこれ受け取っているのかな?」、過去の履歴は見えていますが、その履歴を見ていても、「本当に騙されていないのか」など、そういうことに対して、イーサリアムは選択肢が多いですよね。イーサリアム以外もそうですが。ビットコインは本当にクリアで、そういう部分がクリアであるが故に、扱いやすいところがあると思っています。なので、そこに対してビットコインでできることが増えることは面白いとは思いますが、事業者目線でいくと、少し位置づけ変わってくるという意味で、それが良い悪いと言うよりも、結構気になったニュースというところです。

藤本氏:とてもマニアックで興味深かったです。 私は相原さんのこともFintertechも長く知っているので、大手企業にいる中で、よく挑戦されていて面白いビジネスをされているなという印象があります。その一方で、初めて聞く人からすると、本当はあまりブロックチェーンやWeb3に興味はないけれど、大企業だからとりあえずWeb3関連事業を始めているのでは、と大企業のことを心配して見ている人もいるのが事実だと思うんです。なので、そういったマニアックな話を聞けると、「入社したらそういう話を一緒にできて楽しそう」というイメージが湧くなと思って聞いていました。

相原氏:3年以上ここに携わっているので、そこは仕事で携わっているとやはり懸念事項が違うというのは、重みを持って言えますね。

藤本氏:とても面白いです、ありがとうございます。斎藤さんは何かトピックありますか。

斎藤氏: 昨年の12月に出た、VISAがAccount Abstraction(AA、アカウントアブストラクション)を導入した決済サービスの研究開発中というニュースですかね。暗号資産やweb3は以前に比べると日経新聞など主要メディアで取り上げられることで認知度はだいぶ上がったと思いますが、まだ利用者数はそれほど多くないのが現状だと思います。そこで今後のイーサリアムエコシステムのマスアダプションの鍵となるのがAccount Abstractionなのではないかなと思い以前から注目し調査していた矢先に、世界的決済企業のVISAが研究対象としているというレポートを読んでまずは驚きました。それと同時に、この流れがきっかけでマスアダプションに向けて大きく動く可能性があるなと思い、胸が躍りました。技術的にはまだまだ課題があり、イーサリアムの議論でもERC-4337と呼ばれるAccount Abstractionの標準規格の議論がいまだドラフト段階ではありますが、今後の動向に最も注目したいトピックのひとつです。また、Account Abstraction以外にも暗号資産利用のハードルを下げるUXを実現する技術については興味をもっています。

相原氏:イーサリアムを使っているので、今後のウォレットの取り扱いで、どういう風にそこがはねてくるかなど、良い形で我々が活用できるのではとも思っています。あとはMPC(マルチパーティ計算)とAAで、どちらが残るのか、それぞれ共存するのかなど、そういう話は社内で軽いディスカッションをしたりしています。

藤本氏:良いですね。

相原氏:まあまあマニアックな(笑)

藤本氏:突然の質問にお答えいただきありがとうございました。大企業の良さを感じつつも、カルチャーフィットするかどうかの懸念点に対する不安を拭えるような会話でした。ありがとうございました。

Fintertechのカルチャー

藤本氏:社内にはどんな人がいるのか、上司はどんな人かなど、社内の雰囲気についてもお伺いしたいです。

藤本氏・相原氏・斎藤氏集合写真2

相原氏:大和証券グループとクレディセゾンの人材が、本当に渾然一体となって働いていて、そこに中途入社の方も合わさって働いているというような形です。

最初は、別々の会社の人達が集まってどうなるのだろうと思ったのですが、これがベストなのではないかと思うくらい、うまく融合できていると思いますね。社風の違いがちょうど良い感じで、お互いに新鮮な驚きを与えあっているところがあると思います。個人的には、勝手にシンパシーを感じています。

あと中途で入った方の国籍は様々ですね。年齢層も最初の頃は比較的高めでしたが、徐々に若い方も増えてきていています。年齢、ジェンダー、国籍も徐々に多様化してきています。

一般的なベンチャーの本当に若い人だらけで、テック人材が集まって、というのをイメージすると相当ギャップがあるとは思うので、そこはしっかりと伝えていかなきゃいけないなとは思います。

一方で、本当に大企業の一部門というよりも、我々もフランクな組織を目指して早5年が経ち、ここに関しては板についたと言えると思います。上下関係みたいなもの、大企業の上から下に流れていくみたいな、上意下達の感じはそんなに感じないと思っています。

斎藤氏:感じないです。

相原氏:上司はどういう人かという話についてもお話します。まさに4月から私自身が新社長に就任しましたが、社長自身が技術について「プログラムすごく書けるぞ」というまではいきませんが、技術に理解はあるし、技術を進めたい人間なんです。なので、「何でWeb3分からないんだよ、説明にコストかかり過ぎだよ」みたいになる心配はご無用です。

また、何層も階層を作って組織を管理するようなことは、今後も特にしようとは思っていないので、比較的フラットな組織です。そこは安心してもらえればと思います。

藤本氏:安心しました。斎藤さんも、実際に相原さんとはまた違った目線で会社を見ていらっしゃると思うので、上司の方の様子や、こんなコミュニケーションしていますといったことを教えていただけますか。

斎藤氏:それぞれがこれまで培ってきた知見やノウハウがある中で、それをお互いリスペクトしあいながら、必要なところは助け合う精神で、上手く皆で同じ目線で仕事ができています。上下関係は全く意識したことはないです。例えば、私の得意分野は技術面なので、これまで営業や証券の本部系の業務をされてきた目上の方に技術のことを教えることもあります。それに対して軽く議論になったりすることもありますね。逆に、証券目線の知見は教えてもらいながら自分の業務に活かしたりすることができていると思います。

相原氏:技術と金融知識どちらが上ではなくて、お互いのことを尊重しあいながら仕事ができていると思います。それぞれ非常に専門性が高いので、お互い等価で物々交換できているという感じですね。技術者としては、ビジネスの最前線にいる人と対等に扱ってもらっているというのがとても新鮮で良い環境だなと思っています。

やっぱり年齢層が上の人生の先輩方がそういう会社だということを本当に尊重して接してくださっているというのがとても大きいですね。前社長が積極的にどんどんとそういう会社にしてきていて、それが本当に浸透し切っています。

藤本氏:そういう社内の雰囲気、素敵ですね。とても働きやすい職場だというのが伝わってきました。皆さんどのような働き方をされているのでしょうか。

相原氏:半蔵門、千鳥ヶ淵のすぐそばなのですが、非常に治安の良い場所です。オフィスが現時点では全社員が出社するとパンパンになってしまうので、リモートと出社が半々ぐらいですね。それぞれのワークスタイルや、家庭の事情も考慮しながら、リモートと出社のハイブリッドで進めていますね。

採用に関しては、基本的には大和証券での採用でFintertech出向となります。なので、あくまでも様々な待遇や条件というのは、良くも悪くも大和証券のものになります。給与は証券会社水準であり、福利厚生や住宅補助などはとても良いですが、ベンチャーのようなストックオプションでのアップサイドみたいなことは今の時点では期待できないと思います。

転職を考えている方へのメッセージ

藤本氏:それでは最後にそれぞれ一言ずつ、お2人がこの記事を読んでいる皆さんに向けてメッセージを最後にいただけますか。

相原氏・斎藤氏インタビュー写真2

相原氏:色々な人材がいるとはいいつつも金融の人が多い状態で、テックを理解してビジネスを作っていける人材は、まだまだ全然足りていません。なのでその分チャンスはいっぱいあると思います。やっぱり時代が向いてきているだけあって、大和証券グループ、クレディセゾンから、こんなことできないか、こういうことがやりたいのだけれどどうしたら良いかという話が、日々舞い込んできていて、チャンスは本当に多くあります。

いかんせん、人材のリソースが足りないので、どうしてもまだそこに対して踏み出しきれてないというか、やれることがいっぱいあるはずなのにできていないのが現時点の課題です。そういう意味では、まさにこれからそこについて、会社、組織、チームの立ち上げを一緒にやっていける方に是非来てもらえると嬉しいです。ご応募をお待ちしています。

斎藤氏:自分自身もそうだったのですが、ブロックチェーンの技術に以前から触れていて魅力を感じている人の中には、これによって世の中が大きく変わる様子を自分も関与しながら間近で見届けたいという方が多いのではないかと思っています。また同時に、色々な企業の事情や調整に難航して、思うように進まずもどかしい思いをしている方もいるのではないかと思います。

もしそういう方がいたら、自分が魅力を感じた技術を使って世の中に何かインパクトを与えられるようなサービス・ビジネスを作ることに関与できる環境がFintertechには揃っているので、その部分に魅力を感じる方は、是非一緒に仕事をしたいと思います。

藤本氏:素晴らしいメッセージ、ありがとうございます。私としても、相原さんと斎藤さん含めてFintertechの皆さんと、これからこのインタビューを通してジョインされた皆さんが作っていく未来にとてもワクワクするなと思いながら聞かせていただきました。ありがとうございました。

相原氏・斎藤氏インタビュー写真2

Fintertechインタビュー写真1

Fintertechインタビュー写真2

Fintertech株式会社の求人情報

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