既存ゲームのNFT化、人気位置情報ゲーム「駅メモ!」の挑戦

位置情報ゲーム「駅メモ!」のイベント画像

2021年6月10-11日に開催された「Non-Fungible Tokyo2021」DAY1のセッション“スポンサーセッション5 Mobile Factory”をレポートします。

深井 未来生 (ふかい みきお)
株式会社モバイルファクトリー取締役執行役員

コンパックコンピュータ株式会社(現:日本ヒューレット・パッカード株式会社)に入社し、チャネルセールスを担当。その後モバイルコンテンツプロバイダーの企画・管理、両部門に5年間携わる。2008年に株式会社モバイルファクトリー入社。2019年COOに就任し、同時にブロックチェーン事業を推進する戦略的子会社、株式会社ビットファクトリー代表取締役に就任。

NFTの可能性を引き出す新プロジェクト

深井氏登壇写真

私は、株式会社モバイルファクトリーでCOOをしております。モバイルファクトリーは、東証一部に上場する、「位置情報ゲーム」を主力商品とする会社です。この商品は、位置情報機能を使って、日本全国にある鉄道の駅を奪い合うゲームです。3年程前にブロックチェーン分野にも進出し、子会社の株式会社ビットファクトリーを設立しました。子会社は私が代表を務めており、ブロックチェーン技術を活用したビジネスを展開しています。

我々は、2018年に「Uniqys」というブランドを立ち上げ、ブロックチェーンを誰にでも扱えるサービスにするため挑戦してきました。このサービスを通じて創出したのが新しいデジタルカルチャー「ユニマ」というプロダクトです。

ブロックチェーンビジネスに進出した時は、DApps(自律分散型アプリケーション)の分野として、DAppsを世界に流行らせて使い易くするというのがコンセプトでした。しかし、この2年程はDAppsからシフトし、NFTを中心にビジネスを進めてきました。NFTには大きな可能性があるのではないかという考えに変わってきたためです。そして今夏には、NFTを使った販売マーケットプレイス「ユニマ」の提供を開始します。

まず、最初のラインナップで「駅メモ!OUR RAILS」を販売する予定です。「駅メモ!OUR RAILS」は、バーチャルの駅として日本全国に9,300ほどの鉄道の駅が登場する位置情報ゲームですが、トークン化した鉄道の駅をユーザーに販売し、不動産販売を擬似的に体験できます。

また、ベストセラー作家である山口周さんの書籍に関連する企画もあります。「ビジネスの未来」が昨年ベストセラーになりましたが、この書籍が出来上がる過程をNFT化すると面白いのではないかと実現に向けて準備中です。

「バチェロレッテ・ジャパン」という恋愛リアリティー番組に登場した杉田陽平さんは、現代アーティストとしても活躍されていますが、杉田さんの作品もNFTとして販売します。

「ユニマ」が他のNFTマーケットプレイスと違うのは、我々がNFTの生成と販売の部分を担っている点です。クリエイターやトークン発行企業からデジタルデータを預かり、トークンの生成と販売を行い、それをユーザーに法定通貨で提供する点が特徴的です。

購入者、クリエイター、企業…各方面での気軽と安全を目指して

国内のNFT市場の現状は、わざわざウォレットを作るのが大変だと考える購入者や、NFTに興味はあっても手順が複雑そうでよくわからないと思うクリエイターがいることです。企業にとっても、会計処理や税務処理、特に暗号資産(仮想通貨)が絡んだ処理は問題です。また、国内のNFT市場は、いわゆる一般のメインストリームの市場と、まだまだキャズム(深い溝)が広がっていると考えられます。そこで「ユニマ」は、キャズムをなるべく小さくし、購入者、クリエイター、企業にとって気軽かつ安心に利用できることを目指したサービス開発を行っています。

購入者にとって気軽な面は、日本円で全決済が完結することです。暗号資産はハードルが高いと考えていますので、ウォレットの作成や暗号資産取引所の口座開設から解放されることで気軽に購入できます。安心面は、プラットフォームごとに考え方がありますが、アーティスト全員に必ず本人確認(KYC)を行い、承認していない方の作品の出品を避けていることです。

クリエイターにとっては、生成と販売がワンストップで完結可能なことが気軽さとなっています。IPFS、真正証明は基本的に導入して、プラットフォームに依存せずに作品の証明管理を実現し、出品の不安を取り除きます。また、多くのプラットフォームで採用されていますが、二次流通後も売り上げ還元があり、クリエイターにとって新たなビジネスであり自己表現の場になります。

企業にとって日本円決済は、暗号資産が資産の中に混ざることで起きる税処理の問題から解放されるメリットとなります。

また、当社は東証一部上場会社ですので、コンプライアンスを重視しています。暗号資産、資金移動業、集団投資スキーム、マネーロンダリングの問題などに対応できる安心安全のプラットフォームであることを打ち出したいと考えています。

NFTに春夏秋冬のイメージを

「ユニマ」の特徴は、制作過程そのものもNFTとして展開することを視野に入れていることです。何か一つの作品で、最終的に出来上がる最終成果物自体をNFTとして販売できるだけではなく、その出来上がるまでの過程の販売も目指しています。最近ではプロセスエコノミーという言葉もありますが、プロセスそのものもNFTとしてコンテンツ化し、クリエイターの方に新しい自己表現の場を作っていただきます。

また、複数のNFTをシリーズもののように表現することも可能です。例えば、春夏秋冬のようなイメージを掲げて、春のNFT、夏のNFT、といったあたかも一つのシリーズのように「ユニマ」上で実現できるのも面白いところです。

他には、NFTの所有者に対してマーケティングを事後的に行うことも考えています。誰もが気軽に安心して利用できるNFTマーケット「ユニマ」として今年の夏までにリリース予定です。現在、事前登録を受け付けており、ツイッターで「ユニキス」と検索すると事前登録のサイトにアクセス可能です。

NFTで実際の不動産のような遊び方も!

深井氏登壇写真2

先ほどお話しした「駅メモ!OUR RAILS」というサービスには面白い遊び方があります。全国の駅を奪い合う陣取りゲーム「駅メモ!」は、App StoreやGoogle Playでダウンロードできる従来アプリゲームです。これにNFTの要素を加えてWeb化したのが、「駅メモ!OUR RAILS」です。ゲームの中の駅をNFT化することによって、駅を所有できる楽しみや、実際の不動産のようにテナントを呼ぶことが出来ます。テナントの方がゲームに参加すると、利用料という形で日本円を得ることができるので本当の不動産みたいな遊び方ができます。我々はゲーム3.0と呼んでいますが、今までには無いゲームの形を演出できるという点で面白いです。細かい話ですが、ゲームの中に様々な役割の方がいて、ゲームの中のガバナンスが中央集権ではなく徐々に民主化されていくと考えます。NFTによって、ゲームの運営者である我々も、ゲームのトークンを持つ方にゲームの運営の一部を担っていただくことが可能になります。

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