最先端コンテンツを牽引するトップランナーが語る日本の大手IP企業のNFTへの取り組み

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2021年6月10-11日に開催された「Non-Fungible Tokyo2021」DAY1のセッション “大手IP企業のNFTへのとりくみBig IP coming to the NFT business”をレポートします。

伊藤 佑介 (いとう ゆうすけ) 氏 
ジャパン コンテンツ ブロックチェーン イニシアティブ・理事
2008年にシステムインテグレーション企業を退職後、博報堂にて営業としてデジタルマーケティングを担当。2013年から博報堂DYホールディングスに出向し、デジタルマーケティング領域のシステムの開発・運用に従事。2016年から広告・マーケティング・コミュニケーション領域のブロックチェーン活用の研究に取り組み、2018年9月より博報堂ブロックチェーン・イニシアティブとして活動を開始し、この2年間で「TokenCommunityAnalyzer」「CollectableAD」「TokenCastRadio」「TokenCastTV」「GiverCoin」「BlockchainInitiativeUniversity」「LiveTV-Show」「C-Guardian」の8つのブロックチェーンサービスを様々なベンチャーとコラボレーションして開発。2020年2月に共同発足された、電通、朝日新聞、小学館関係会社、エイベックス関係会社、他ブロックチェーンテックを含む15社が参画する、日本のコンテンツ業界のデジタルトランスフォーメーションを業界横断で加速するための企業連合コンソーシアム「Japan Contents Blockchain Initiative」にて、大企業とベンチャーの連携によるブロックチェーンを活用したビジネスの共創を推進中。

水野 和寛 (みずの かずひろ) 氏 
株式会社クオン 代表取締役
日本一の絵文字/デコメサービス(有料会員100万人)やスマホゲーム「Touch the Numbers」(1,000万DL)などのプロデューサーとして活躍後、2011年に株式会社クオンを設立。全世界のチャットアプリと提携してスタンプを提供。うさぎゅーん、ベタックマ、ビジネスフィッシュなど、累計ダウンロード数は45億件超で世界一。スタンプ発のキャラクターが世界中で人気になり、日本以外に中国、タイ、ベトナムに支社を設立し、キャラクター&コンテンツビジネスを展開中。NFT事業としては、2018年に当時日本でも最も早いタイミングでDApps「CryptoCrystal」(鉱石キャラクター採掘アプリ)をリリース。その後も、キャラクターの使用権のNFT化や、キャラクターアートのNFT化などを手掛けている。グローバルで人気のある大手IPのプロデュースなども担当。

安宅 基 (あたか はじめ) 氏 
株式会社Tokyo Otaku Mode COO

日本のアニメオタク文化を世界に発信するTokyo Otaku Mode共同創業者。Facebookで海外2,000万人のファンメディア、自社一気通貫で越境EC、翻訳、広告、配送代行など手がけている。

箭内 実 (やない みのる) 氏
リンカー株式会社 共同創業者
ザッパラスをはじめ、モバイルコンテンツの公式サービスのディレクターや新規サービスを立ち上げを経験。Infoseek(楽天ポータルサービス)にて広告事業のモバイルプロデューサー、営業などを経験する。
その後、モバイルコミックでの最大手サービス「まんが王国(東証1部・ビーグリー)」の立ち上げや7,000万インストール以上を超えるアプリ事業の責任者としてサービス立ち上げから、ドライブさせるまでを経験。その後は、自身でのモバイル事業会社の立ち上げや中国のNQモバイル(NY上場)の日本立ち上げへの参画などを数々の経験をする。
モバイルコンテンツでのマーケティング経験は10年以上、 モバイルゲーム開発者、グローバル戦略コンサルタント、ビジネス戦略支援など5年以上の経験。
近年はイスラエル、ロシア、ウクライナ、ベラルーシのブロックチェーンを利用したサービスを日本市場への進出支援を行っている。現在、新規のNFTサービスを準備中。

世界に注目される日本のIP

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今年に入ってから、海外からの相談も増えたという日本大手IP企業のNFTへの取り組み。なぜ、海外にもFoundationやNifty Gatewayなどの多くのNFTプラットフォームがあるにもかかわらず、日本のIP(知的財産権)がこんなにも注目されているのか。

今回は、日本のIPについて、IPホルダーとIPアグリゲーターという両方の立ち位置で、最先端コンテンツを牽引しているトップランナーたち4人が語ります。

既存のIPとNFTはどのような関係か、NFTビジネスは成り立つか

箭内氏 : いろんなIPについての相談が来ているなかで、既存のIPとNFTをどのような関係として扱われていますか?そして今後、今動いているもの含めてどのようなビジネスとしてなり得ると思いますか?

安宅氏 :まず大手企業さんから、NFTが分からないので説明してくれ、と。なんだったら、勉強会を開くので、という感じで急に呼び出しを受け、勉強会から入っていくというのがここ1、2ヵ月の動きだと思います。すごい興味をもってくだっさているので、おそらくNFTがこれから大きなビジネスになるということで取り組もうとしている段階です。

水野氏:僕もまさに同じ状況で、大手IPホルダーや会社さんからのご相談や、話をしてくれというケースはとても多いです。そのなかで、すでに海外で実績を出されている会社さんもあるので、逆にそこは日本の展開やアジアの展開についての話になるなど具体的に進んでいる話もいくつかあるという状況です。僕らの立場でいくと大手IPホルダーさんからお預かりしてIPを展開するのと、自分たちのIPもあるのでそれをどう展開していくか。この2つの視点で今取り組んでいるところです。

箭内氏:いろんな情報を外部に対して提供されていると思うんですけども、1度2度やってみて、そして今進行しているなかでどんなことが分かってきましたか?また、今後どういうことができると感じていますか?

安宅氏:やっぱりよく言われているNFTのイメージと実際触ってみたイメージが全然違い、課題が大きく見えてきたというのが正直なところです。例えば、ガス代(取引手数料)がイーサリアムでやるとすごく高くて、NFTを1個作るのに大体8,000円〜1万円のガス代がかかります。原価でそれくらいかかるグッズを売ろうとすると、3万円くらいの定価にしなければなりません。3万円だったらあとちょっとでPS5買えるなってなります。なのでその価値がNFTで出せるのか、というのは結構大変ですね。

水野氏:僕らは2018年から一応NFTのアプリケーションを作ったりしてはいたんですけど、この2021年なってから、急激にアートなどの影響が大きくなり、いろんなお話をいただきますが「既存のコンテンツ、IPコンテンツをそのままNFT化したい」という話が大半ですね。実際にはブロックチェーン上のNFTらしさやNFTじゃなきゃできないというようなディスカッションや、それを作っていこうという話にはまだまだなっていないという印象ですかね。

IPをNFT化する上での問題、対応が必要な事とは

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箭内氏:伊藤さんは、支援する立場でスタンダードを作るのが、メインのビジネスになってくると思うんですが、そういった意味でIPをNFT化するにあたっての問題はどうお考えですか?また、周りのIPホルダーの方々はどう捉えて動いていらっしゃいますか?

伊藤氏:私は、そういうコンソーシアムの団体に入っています。コンテンツ業界のみなさんが安心した形で実施していけるような環境を整えようということでやっていて、コンテンツ業界中心に7社から発足して1年で15社にまで増えています。特にコンテンツ業界の動きが3年前と大きく変わったのが、取り組みを決める意思決定の場所です。3年前は、現場や私が話すような方のブロックチェーンをやりたいっていう人を下から募って役員等に報告してたところが、売り上げが上がった影響で経営マターになり、スタートがまず経営層からになり、そこから現場に話が落ちるようになったので、話のスピードがかなり変わってきていて、広がり方自体が大分変ってるなと感じます。

箭内氏:では、大手企業さんと進める上でどんな問題点、どんな解決方法があるのか。また、暗号資産(仮想通貨)の計上方法やウォレットの管理など、どの様な問題解決、どの様なアドバイスをしているか教えていただいてもいいですか?

安宅氏:NFTを持とうとすると、例えばメタマスクやウォレットという概念を理解しないといけないんですが、僕が携わっている某企画では、コンテンツのファンの方が割とリテラシーが一般的な人で、概念を理解するのはちょっと厳しいかなという人たちを相手に、どうやってビジネスをしていくかという、UI/UXの部分が重要ですよね。そこを解決するための別のチェーンを提案することが最近多い気はしますね。

水野氏:グローバルな展開目的のIPと、国内目的のIPのなかでも、やり方などに結構温度差があると思っています。グローバルにIP展開したい企業さんのIPの問題は、その大手のIPホルダーの方が映像やグッズなどの権利を国やエリアで切ってることなんですね。

ブロックチェーンの概念では国をまたいで事業が進められるというのがメリットと思うんですけど、国でライセンスを切っているが故の権利の範囲がどこからどこまで及ぶのかという話は、少しずつグローバルを展開しているIPの中で出てきている問題の1つです。

あと、国内のIP展開に関していうと、まさに安宅さんがおっしゃっていた、国内向けにやるんだったらOpenSeaやRaribleでやる必要ないじゃんって思います。リテラシーがなかなかついてこないならクレジットカード決済したいとか、そういう課題にバシッとはまるソリューションがないのかなという印象は持っています。そこは多分この業界全体で今作っている最中とは思うんですけど、やっぱりそういう話が多いという印象です。

箭内氏:伊藤さんは15社とのコミュニケーションでいろんな課題、目標、何がしたい、してほしいなどの話が出ると思うんですけど、そのなかで問題はどの様なものがありますか?

伊藤氏:多くの会社の集まりの中で議論することがあるので、個社の問題ではなく、コンテンツ業界全体の問題として、大きく2つ課題提起されています。1つ目は著作権の侵害、2つ目がブランドの毀損(きそん)ですね。

1つ目の著作権の侵害では、個社は自分たちがNFTを出すときには自社のルールで著作権を守って出しますが、業界全体としてはかなり注意しているが、直近のアジア大手IPを著作権侵害したNFTが出ていることで、その部分に対する解決が1つ目にあります。

2つ目のブランド毀損では、1次流通で販売されてしっかりとした価値を感じてもらい、それが権利者さんに戻るという、いい面も起こっているんですが、一方でコンテンツの上に来る継続的なファンとつながるので、1次販売で高く売れたあとに、それがしっかり認められる継続的な価値を出さないといけません。最初に高く売れたものの価値が下がると、ファンに対してその権利者の方がしっかり向き合えないことになるので、ブランド毀損しないような形で価値を維持することも、長い目で見たうえでしっかり発行できるようなことをしたいと思っています。

箭内氏:なかなか難しい問題ですよね。マーケットプレイスを見ると、香ばしい素敵なコンテンツが結構のっかっていて、僕の友人でもモチーフというか、ほぼコピーに近い形で実際に物販として売られている商品が残っています。あと大きいIPだとロード・オブ・ザ・リングのくるくる回るキャラクターが某マーケットプレイスにのっている。

昔の著作権問題は、最近の漫画村の問題も含めて、具体的にどういう議論や、解決方法があがっているんですか?

伊藤氏:これは答えがないので、ほぼインターネットの著作権侵害で、今解決するためにはこれがいいだろうと言われているものと、同じような方向性の議論がされています。つまり、正規品がしっかり出回っていないからそのニーズをくみ取って侵害サイトがビジネスするということなので、しっかりとしたIPホルダーさんが正規品を早い段階から出していくと、NFTの業界の発展にもつながると思っています。

1つ必要なことはただ正規品を出すのではなくて、どうやって日本のコンテンツ業界が正規に発行したものを出すのかが重要で、業界の枠組みやルールについての話は今、挙っています。我々のコンソーシアム団体も、そういった業界の正しく発行されたものを、どう技術的にもあるいはガバナンス的にも担保するかという話を進めています。

箭内氏:そうすると各国で法律が違いますよね。大きい市場でいくとアメリカ、ヨーロッパなど、そこの団体の連携や大手IPホルダーさん、ゲーム関連や出版社などもずっとやってきたと思うんですけど、その辺の連携ってあるんですか?

伊藤氏:そうですね、これからなんでしょうね。今まだ始まったばかりです。

箭内氏:デジタルコンテンツの枠組みにはなんかありそうな気はするなと思いました。そういったところは模索されながら、まずは国内の団体として決めごとをしグローバルにやっていくという感じなんですかね?

伊藤氏:そこまで行けるといいですね。

安宅氏:本業で物理グッズを売っている身からすると、僕はデジタルの方が海賊版対策はしやすいと持っています。物理グッズの場合は偽物か本物は精巧に作られたらほぼわからないじゃないですか。でもデジタルやNFTだとどのコントラクトで発行されましたかというのは確実に調べることはできるので、リテラシーが高くないと海賊版は難しい。

例えば大手の会社さんがこのコントラクト以外は偽物ですと、どこかに公開したらそれでそれ以外は偽物と言いきれるので物理グッズより楽だと思うんですよね。

箭内氏:ちょっとアイディア的な感じですけど、ちゃんとした国から認められたメディアが、例えばセレブリティがもっているコントラクトはAです、このIPホルダーが持っているものはBですっていうのを、まとめてかつ各団体から承認を受けるくらいだと比較的簡単にできるのかなと思いますね。

安宅氏:超細かい話ですけど、ツイッターでベリファイのアカウントからこのコントラクトですっていうだけでもちょっと違うじゃないですか。

箭内氏:そうですよね、認証されたアカウントからスキャムはやらないという。

安宅氏:それはコスパがいいという話はあります。

箭内氏:そうですね、その辺は面白いかもしれないですね。

水野さんのほうではどうですか?

水野氏:デジタルコンテンツ的な文脈だと、どうしてもコピーされやすいみたいなところがあります。なので、前のセッションでもいくつかお話がありましたが、ユースケースとしてゲームの中で使えるとか、そもそもトレーディングカードのアプリケーションになっているとか、コンテンツ単体だけで楽しむというよりかは何かのエコシステムの中でNFTが成立している形にして、それが本物であるっていうのを証明していく様な形がセットになっていたほうがよりいいというのは思っています。

箭内氏:IPホルダーとIPアグリゲーター、団体も含めて各IPホルダーに対してこういう施策、こういう協力がほしいというのはありますか?

伊藤氏:NFTの最初の広がりは漫画とか音楽とかわかりやすいところで広がっています。団体は逆に言うと逆の成り立ちで各プレイヤーのみなさんが集まって議論しているので、むしろ出版や音楽とかだけじゃなく、例えばピクサーさんみたいな写真の領域のところや、出版や音楽以外の幅広い人たちも入ってくることが必要です。デジタルコンテンツはもっと幅広いので、幅広いコンテンツ領域のいろんな方が入ってきて、今の動いているものの次に続くような新しい領域が議論できるようになればいいなと思います。

今後NFT、IPビジネスにとってどのようなビジネス変化をもたらすか

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箭内氏:アイデアベースで良いのですが、みなさんがよく知っているような作品や企業さんと取り組んでいる展開はありますか?例えば、チリーズの、ファンクラブを作ってそのなかでコミュニティを作りかつマネタイズもしてグッズも売っているなどありますが、展開としてどんなものがいいんでしょうか?

水野氏:要望としてあがっているところで行くと、エンタメ業界の人がコンテンツを売るというところだったり、あとはコンテンツ自体を宣伝したりなどマーケティングに使いたいという話は結構多いので、ガス代だけでトークン発行するとか、ある種ニーズがあるなって思います。

将来的なところに関しては、IPのプロジェクトみたいなもののDAO化(自律分散型組織化)というか、みんなでガバナンストークを持つなり、何かしらコミュニティとしてIPプロジェクトを支えていく方向というのは間違いなくあると思っています。

安宅氏:やっぱりNFTというのはガス代がかかりかなり原価があがるので、そういう意味ではみんなにプレゼントするような手法って結構喜ばれるんですよね。特に日本だとツイッターと連動させながらアルティキャンペーンとかやるとすごい盛り上がります。僕が最近考えているのはNFTじゃないとできないことを作っていかないといけないんじゃないかと思っています。

今NFTって呼ばれているもののなかでブロックチェーン純度で言うと、100%のものから30%程度のものまでいろいろチェーンを選ぶところから設計次第でできちゃうんですよね。

そこでいうと音楽のイベントでの転売問題があると思うんですけど、ブロックチェーン上でもしチケットを販売したらこれが1回でも転売されたらそれをブロックチェーンに刻まれるようにしておけばそれはもう転売できない、転売したら無効ですよっていうことは使い方としてできると思う、というような、これ明らかにブロックチェーンを使った方がいいよねというところで事例が増えていくといいかなと思っています。

伊藤氏:コンテンツ業界のみなさんの主にやっているビジネスは、何かコンテンツをトレーディングしているファンが多いというビジネスより、それを読んだり、ゲームで使って楽しむというところだと思うんです。

そういったほうが実際には対象になるターゲットも大きい。特にコンテンツ企業のみなさんと話をしたときに今起こっているトレーディングのところよりも、むしろdouble jumpさんとCryptoGamesさんでやったような違うゲームのアイテムが使えるみたいなそういったサービスを軸にしたほうが彼ら自身も今までやったビジネスとそのサービスを使ってもらって利益を得るっていう、そこの部分が合致するので、時間軸の話でもちろん、一足飛びにはいかず、今はまずそういうとこだと思います。

逆にそういう話だとコンテンツ企業の方とかは、サービスを作っているので話しやすいですね。トレードの話になると僕は専門外だから、NFTの事業やっているマーケットの方に相談してやってみましたけど。スタートはそれでいいと思うんですけども、その先っていうのは、まさにブロックチェーンゲームがリードしたようなところが持っている、ブロックチェーンベンチャーとか業界のみなさんのそういった知見ができてこそ、コンテンツ業界とのコラボは次のステージにいけるので、ファンにとってもいいことなのかなと思います。

安宅氏:NFTは宙に浮いてるもんだと思っていて、その周りをサービスがどんどん個人から会社までいろんなサービスを連動できるというところで、掛け算で魅力というか価値が上がっていくもんだと思うので、まだその黎明期でまともに使えるサービスが10個くらいしかなくて、1個NFTができても掛ける10にしかならない。だけど、これが1万とか1億とかっていう掛算って魅力が増していくもんだと思います。そこも時間とともにどんどん魅力が増していくような環境が整うのかなっていうふうに期待しています。

水野氏:あとは僕ら会社としてはインターネット発でキャラクターIPを生むっていうのをやっているんですけど、ブロックチェーンから新しいキャラクターやIPが生まれて、それがまた大きいシステムの中でさらにNFTの外でブロックチェーンの外でリアルなものに広がっていくとか。逆のバージョンも考えられるのかなと思っています。そのときもオフラインからオンラインじゃなくて、オンラインからオフラインに、ブロックチェーンからオフラインにも、何かしら繋がれるような仕組みを作っていくことができると、もうちょっとエンタメ企業全般のDX化とかに寄与できるんじゃないかなと思っています。

箭内氏:今言ったオフラインは物理アイテムとNFTですよね。これって面白いなと思いますね。僕自身もいろいろ考えてこんなことできたらいいなって。過去にもリンカーとしてプロファイルを作ったりいろいろ構想してたんですけど、そういった人の物理アイテムとNFTの企画って何かありますか?

水野氏:大手の会社さんから相談されるケースでは、結構グッズを絡めたいというのが多いです。ただそれってNFT関係ないんじゃないかみたいな話も多いので、NFTあげるかわりにグッズあげますみたいな、感じになってるので、そこをもうちょっとひっくり返したような企画っていうのはあるんだろうなって思います。いくつか考えてはいますけど。

安宅氏:やっぱりファンのことを考えると、いきなりデジタルグッズに何千円もの価値があるって結構難しいので、どうしてもリアルのグッズとセットで売ることでこっちもあるからいいよねってなりますよね。僕らは本業では物理グッズを売っているので、物理グッズの大変さもわかっているので、せっかくデジタルで戦える今の時期なのになんで物理を絡めるんだろうみたいなそういう話もちょっと出たりしています。

伊藤氏:先日違うカンファレンスに登壇した後に、ご挨拶していただいた企業の中で、幅広い分野の方から注目を集めているなと思ったのは、コンテンツ企業ではなくて、コンサート会場のグッズを作っているとか、物販の会社さんも興味を持って参加されている方々もいらっしゃっいました。物とNFTでいうとAniqueさんが進んでらっしゃるので、まだブロックチェーン理解がないときに物が買える権利っていうことをやっていて、すごく秀逸だなって思いました。

でもNFTが先行支援で派生形であり得るなって思ったのは、物販の会社がNFTの権利を持ってるので、1つのユーティリティとしてこのNFTを持っている人に、物販の会社が特別なものを売れるみたいな形です。今の時代ですとNFTが先にあるっていうことは成立し始めているので、今度はNFTのユーティリティの1つで物販の会社とコラボすると、物販の会社さんは新型コロナウイルス感染症で結構大変だってことをおっしゃっていて、なんかそういう方向でもいいんじゃなかろうかって話もいくつか出てました。

箭内氏:最近だと、BABYMETAL(ベビーメタル)が高額なNFTを買うとゴールドヴァイナル(レコード)が付いてくるっていう特典を付けていましたが、どちらが先かっていうよりうまく混ぜていくことが重要なポイントなのかもしれないですね。

4人それぞれの2021年から2022年にかけての発展予想とは

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箭内氏:2021年から2022年にかけて、こういうことが個人としてインパクトがあるとか、こういうことが起こるだろというのを最後に教えてもらってもいいですか?

安宅氏:定番はやっぱりイーサリアムだと思います。イーサリアムが2.0になりPoSに完全に移行しバージョンアップが完了したときにガス代が凄く安くなったりとかいろいろ使い勝手がよくなったときにどういうことが起きるかなってとこはすごく楽しみにしています。

水野氏:僕はNFTのコンテンツIPを作っていく中で、メタバースなどのいろんなサービスありますけど、その中で使えるデジタルグッズみたいなのをもっと作っていきたいです。ある種、物理の世界のメーカーさんの代わりにデジタルの世界でのグッズメーカーみたいなものができていくかなと思っているので、いろんなデジタルグッズのコンテンツ、デジタルグッズを作っていくみたいなことをやっていきたいなと思っています。

伊藤氏:コンソーシアムですと、今年みなさんが求めていてやりたいと思っているのは、NFTがせっかく成長したのでルール整備だと思っています。ブロックチェーンは自律分散的に動きますが、コンテンツの価値に関係しているものはルールとか、作っている権利者さんとか、コンテンツ業界並びに法制度があるので、みなさんが安心してコンテンツビジネスをやったり、ファンの方が買えるようなルール整備を法的にも業界の監視も踏まえて整理して、みなさんがやりやすい環境にしていきたいと思っています。

箭内氏:正直、バブルはいったん落ち着いている感はあるんですけども、今後NFTっていうのを、どう現実的なビジネスにしていくかですね。さっき出たような物理と絡めるっていうことだったり、オリジナルでNFTだからこそというようなのも作る、こういったある意味真っ当なビジネスを今後成長させていくことが大事なのかなと私の方で感じました。今日はありがとうございました。

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