インターネットはブロックチェーンでもっと進化できる – 株式会社イーサセキュリティ 加門昭平氏

業界で活躍する方にお話を伺い、仮想通貨・ブロックチェーン業界に関わる人々の姿をお届けするインタビュー。

 

今回は株式会社イーサセキュリティ代表取締役の加門昭平氏にお話を伺いました。同氏が仮想通貨・ブロックチェーンに期待する未来とは?

加門 昭平 氏                                                                                    
2015年ごろから本格的に仮想通貨・ブロックチェーンに興味を持ち始め、2016年に株式会社イーサセキュリティ設立。ブロックチェーンのUXを改善し、誰でもその恩恵を受けられるようにすることをミッションにステーキング事業とメディア事業を手掛ける。2018年にシンガポールに渡り、現地で法人を設立。

調べれば調べるほどのめり込んだ仮想通貨

ー ビットコインやブロックチェーンについて知ったのはいつごろですか?

ビットコインだとかブロックチェーンという”言葉を聞いたことがある”というレベルでいうと、2010-2011年ごろだったでしょうか。周囲の人から聞いて、知っていました。しかし、当時はそこまで響かず、深く調べるきっかけにはなりませんでしたね。

会社を立ち上げる前は、大手IT企業でWebサービスのバックエンドを支える、サーバーのインフラ周りの仕事をしていたんです。その際関わっていたプロジェクトで、仮想通貨マイニングをすればいいんじゃないか?というアイディアが出たこともありました。その時は会社の方針上実現することはなかったんですけどね。

 

ー 本格的に興味を持ったのはどのタイミングだったのですか?

本格的に興味を持ったのは2015年ごろです。投資に興味を持ち始め、少額で始められるものがないかと思っていた時に、ビットコインがいいのではないかと思ったんです。

正直最初は疑っていた部分もありましたがとりあえず買ってしまいました。実は、詳しく調べ始めたのは実際に買ってみた後からです(笑)

調べれば調べるほど面白くなっていき、そこからどんどんのめり込んでいきましたね。この技術が広まったらどういうことになるのか?そういった空想をしているとすごくテンションが上がりました。

 

ー 仮想通貨・ブロックチェーンの魅力とは?

大きく2つの意味で魅力を感じています。一つは国に依存しない自由な通貨としての魅力。そしてもう一つはWeb3.0的な意味合いです。既存のWebサービスでは踏み込むことができなかった領域や制限があった部分がより自由になるのではないかという期待をしています。

株式会社イーサセキュリティとは?

ー 御社の主な事業内容を教えてください。

弊社では主に、ステーキング事業とメディア事業を行なっています。PoS(プルーフオブステーク)というブロックチェーンのブロック認証方法では、保有するアセットの量に応じてブロック生成報酬が与えられます。ステーキング事業では、そのステーキングを行うサーバーの運用を行っています。

ステーキングサービスについて詳しく見る>>https://stir.network

メディアは、日本のより多くの方に技術面での最新情報をお伝えするという目的で運営しています。英語だけの記事や断片的な情報しかない場合も多いので、業界の第一線で活躍している方にお願いして記事を書いてもらっています。

弊社の本社は今シンガポールにあります。将来的にアジア方面で展開していきたいということと、税制の面でのメリットもあり、2018年8月から一人でシンガポールに渡り、法人を立ち上げました。

 

ー もともと英語は得意だったのですか?

読み書きはできましたが、スピーキング・リスニングは全然わからなくて苦手でしたね。でも、できるだろう!という気持ちで挑戦しました。

渡航前には、カナダのバンクーバーで半年語学留学しました。留学中に世界中の人に出会えたことは、本当によかったです。

日本人が日本語なまりの英語を話すように、各国でそれぞれ独特のなまりがあり、それがアイデンティティでもあるなと感じました。

シンガポールには華僑の方が多いのですが、彼らは英語があまり達者でなくてもビジネスの場面で英語を使うことをためらいません。日本人はキレイな英語を話すことに注力してしまいがちですが、彼らの積極性・貪欲さを見習いたいですね。

 

ー シンガポールの日常ってどんな感じですか?

整っていてきらびやかなイメージがあるかもしれませんが、カジュアルな雰囲気の場所もたくさんありますよ。現地の方はホーカーというフードコートのようなものをよく利用します。中華系の味付けやマレーシア風の料理が多く、安くて美味しい地元グルメといった感じでしょうか。

あと、シンガポールには住民票がないんですよ。海外に出ると、日本では当たり前のものがそうでないことがありますね。

 

ー シンガポールのブロックチェーンコミュニティの様子は?

日本と同様に活発です。様々な財団がシンガポールに拠点を置いていたりしますし、アジアを中心とした世界的イベントの開催地となることもあります。各国から人が集まるので、様々な方とお話ができたり情報が入ってくるというメリットもありますね。

人間が人間らしく生きられる世界へ

仮想通貨・ブロックチェーンにどんな未来を期待していますか?

細々とした本来人間がやらなくてもいいような仕事ってありますよね。それが、ブロックチェーンやAIによってこれからどんどん減っていくのではないかと思います。

それによって会社で働く時間を減らして、残りの時間を自分が興味のある分野の学習や、趣味に費やせるようになったらいいなと。人間が人間らしくいきていける世の中ってすばらしいですよね。

今の世の中では、不労所得を得るのはハードルが高いです。家賃収入を得るにはまず需要のある土地と物件をもっている必要がありますね。では株をやろうと言っても、多くの上場株は購入単価が10万円以上するなど、初級者にとっては心理的に障壁が高いように感じます。

PoSの仮想通貨を自分の買える範囲で買ってステーキングし、不労所得を得て、自分の楽しみのための時間を増やすことができたらいいなと思うんです。

しかもそれがブロック生成という形で世の中のインフラを支えているってすごいことですよね。銀行でも一部の預金を融資に回すなど活用させてはいるわけですが、ブロックチェーンは自分や一部の人だけの利益ではなく世界中のサービスのためになります。

 

ブロックチェーンが世界に与える影響は大きいでしょうか?

ブロックチェーンは世の中を変える可能性を持っています。2000年代に普及し始めたインターネットの波に乗り、私はITの分野に入りました。でもまだまだインターネットが入り込めていないところがあると思うんです。決済や権限委譲といった分野はなかなか上手くいっていないですよね?

インターネットのポテンシャルはまだ高い。その活かしきれていないポテンシャルを足せるのがブロックチェーンなのではないでしょうか?すでにレッドオーシャンの部分もありますが、ブルーオーシャンの部分もまだあるので、そのチャンスにベットして駆け抜けたいです。

 

“温故知新” 歴史からの学びは大きい

ー 好きな本はありますか?

中国の歴史書『十八史略』が好きです。王朝の移り変わりが描かれているのですが、なぜその王朝が滅びたかということについても書かれています。そのなぜうまくいかなかったのか?というエッセンスを抽出するのが面白くて。

ことわざの本も好きです。教訓めいたものは大切だなと思っていて、辛い時や心が折れそうな時はそういった本を読むと、頑張れるんです。自分の心をニュートラルにするために、積極的に取り入れていますね。温故知新ではないですが、昔から大事だよと言われていることは本当に大事だなと実感することが増えてきました。

 

ー 最近プライベートでやっていることは?

最近自重筋トレをやっています。”健康は一番大事”という話も昔からよく言われていることの一つですが、年齢を重ねてやっぱり本当だなと。

続かないと意味がないので、習慣化しやすいものがいいなということで、道具を使わずどこでもできる自重筋トレに取り組んでいます。

今のタイミングであれば、業界の第一人者となるチャンスも?

仮想通貨・ブロックチェーンの世界へようこそ!とポーズをとる加門氏

ー 御社ではどんな方が働いていらっしゃいますか?

今弊社は副業で入っていただいている方も含め15名ほどのメンバーがいます。メインは日本ですが、リモートでやっているので海外から関わっていただいている方々もいます。メンバーはエンジニアとリサーチャーが多いですね。

 

ー 仕事の大変さはありますか?

最近で言うと、COSMOSがハードフォークする際、実行される時間がヨーロッパ基準の時間帯だったのは大変でしたね。グローバルなプロジェクトは、必ずしも日本で活動しやすい時間帯にイベントが行われるとは限りません。

地道に調べて必要なことを実行に移していくというのは一見地味ですし、やればやるほど調べることが増えていくところもあります。

しかし、今のタイミングであれば、この業界で第一人者になれるチャンスはまだ十分にあると思っています。英語圏でやっているものを日本語化して日本で広めるということだけでも非常に価値があることですよね。

 

ー これから仮想通貨・ブロックチェーン業界への転職を目指す方へメッセージをお願いします。

まだ新しい業界なので、その分変化も大きいです。ちょっとやそっとでは乗り越えられないような壁が出てくることもあるかもしれません。ですが、新しいものを作りたいとか、既存のものをリプレイスしたいという強い思いのある方はフィットしやすいと思います。

仮想通貨・ブロックチェーンに対する熱い思いをお持ちの方、激しい変化を楽しむくらいの気持ちの持てる方にはぜひチャレンジしていただきたいです。