暗号資産への情熱と取引所で働くリアル

ブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)業界内で活躍する女性にスポットを当てた特集記事「ブロックチェーン女子部」。

今回はビットバンク株式会社の長井 優穂氏にお話を伺いました。

仕事でブロックチェーンに関わる楽しさ、また暗号資産取引所ならではの苦労話など赤裸々に語っていただきます。

長井 優穂(ながい ゆうほ)
通信業界でのカスタマーサポート業務、広告代理店でのデジタルマーケティングを経験後、ビットバンクへ入社。カスタマーサポート部門の立ち上げから携わる。現在は部長としてマーケティング部に所属。

疑問から確信へ、ブロックチェーンにかける想い

長井氏写真

ビットコインやブロックチェーンという言葉を初めて耳にしたのは、2014年、マウントゴックスの事件がきっかけでした。事件の内容もショッキングでしたし、ネガティブな取り上げ方をされてしまっていたため、なんとなく怪しいイメージはありましたね。

しかし、それと同時になぜこの技術がここまで騒がれるのか、いまいちよくわからないなと思っていました。当時はブロックチェーンや暗号資産に関する情報が少なかったこともあり、その疑問は晴れないまま、この技術に対しても半信半疑だったんです。

2016年あたりからようやくビットコインに関する書籍などを目にするようになり、ブロックチェーンについてより詳しく知ることができるようになりました。ブロックチェーン技術とは一体なんなのか?そしてどのような仕組みになっているのか、それを知った時、なぜ一部の人々がこの技術にそれほど熱狂しているのか納得できたんです。

それが、自分の中ですとんと『腹落ちした』瞬間でしたね。そこでやっと、今までぼんやりしていたものが『これは素晴らしい技術なんだ』という確信めいたものに変わりました。

暗号資産業界で生きる決意

もともと金融商品には興味がなく、株もFXも全くやったことがありませんでした。素人が手を出したら危ないというイメージがあったんです。しかし、この暗号資産については、ブロックチェーンという技術の裏付けがあるし、自分の世界を一つ広げてみたいという漠然とした興味が湧きました。

そこから、ひとつこの業界にかけてみようという想いが強まっていき、業界で働くことを決意したんです。

ビットバンク入社とそこで学んだこと

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私がビットバンクに入社したのが2017年3月。当時はまだ社員数10名ほどで、部門もはっきりと分かれておらず、まさにベンチャー企業という雰囲気でした。

入社後まず担当したのが、カスタマーサポート部門の立ち上げです。カスタマーサポート業務は、以前の職場での経験があったので、その知見を活かしての配属でした。

カスタマーサポートは社長の廣末の直轄の部門となっており、その後3年ほど社長の直下で仕事をすることになるのですが、自分にとって非常にいい経験になったと感じています。

関わる人全てをリスペクトするという姿勢は社長から学んだことの一つで、私自身の中でもとても大切にしています。一緒に仕事する仲間はもちろん、ユーザー、株主といった全ての人々に敬意を払いながら行動する姿には大きく影響を受けました。

正直入社するまで廣末のことは知らなかったのですが、社長のビットコインや暗号資産にかける熱意の強さは半端なものではありません。一緒に働いていると、言わずとも伝わってくるんです。そんな熱い想いを目の当たりにし、自分も同じ船に乗って社長のビジョンにかけていこうという気持ちでこれまで走り続けてきました。

これまでの経験を活かし、できることはなんでもやる

2020年9月からは、マーケティング部の部長として3人のメンバーとともに業務に取り組んでいます。カスタマーサポートからマーケティングへ異動というと、唐突に思えるかもしれませんが、以前広告代理店でデジタルマーケティングをやっていたんです。

この業界や会社に貢献できるならなんでもやりたいと思っているので、職種や役割にこだわりはありません。今までの経験・知識など活かせるものは全て活かして仕事しています。

金融機関としてのビットバンク

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現在のビットバンクの社員数は90名程度です。関東財務局の登録事業者となった頃から、社会的立場の変化を強く感じました。マイナーな業界のスタートアップベンチャーから、金融機関になったことで、外からの見られ方はかなり変わったと思います。

顧客管理に関わる分野に携わっていたということもあり、私自身AML*や法令周りに関してはかなり勉強しましたし、他の社員に関しても事故なく業務を遂行するという意識は高く持ちながら仕事に取り組んでいます。金融機関として当然のことではありますが、法令遵守の意識は会社全体にしっかりと行き渡っていますね。

*アンチマネーロンダリング(Anti-Money Laundering)
犯罪によって不当に得た収益の出どころを隠蔽するマネーロンダリング(資金洗浄)を防止するための対策のこと

ビットバンクにフィットする人の特徴とは?

ビットバンクの社員を一言でいうと『プロ集団』でしょうか。各分野のプロフェッショナルが集まっていて、入社した瞬間から即戦力という感じです。もちろん社内のフォロー体制はありますが、特定の分野に専門知識がある方が業界への想いを持って入社してくるので、すぐに活躍の場があります。

自分の中に何らかの強みを持っていて、暗号資産にかける情熱が強い方はビットバンクにフィットすると思います。新人だから遠慮する必要は全くありませんので、存分に強みを発揮していただけますよ。

ビットバンクの特色と強み

社内の風通しの良さも特徴の一つですね。一人一人が意見をはっきり言うので、意見交換が活発で、しっかり議論をする文化があります。

他の暗号資産取引所と比較した際の特色で言うと、UI/UXにこだわっていて非常に使いやすいインターフェースを実現している部分でしょうか。私はこの無駄のないシンプルなデザインがとても気に入っています。また、安全性を保ちながら、ユーザーファーストな運営ができていると自負しています。

ビットバンク株式会社事業説明資料

これからのビットバンク

ビットバンクは会社としてのミッションに『ビットコインの技術で、世界中にあらゆる価値を流通させる』というものを掲げています。その中でまずは現物取引のシェアを増やしていくのが直近の大きな目標ですね。

私が所属するマーケティング部としても、より多くの人にビットバンクのサービスや暗号資産に触れてもらえるきっかけ作りをするべく様々な施策を行っています。

ブロックチェーン業界で働く

ブロックチェーンや暗号資産の世界はとにかく変化が早いです。ブームや波が常に動いていて日々刺激的ですし、一つのルールに従ってずっと同じことをやっていくという意識はありません。変化に追いついていくために、自分自身で新しいものをキャッチしていくのがとにかく楽しいですね。

もちろん、この業界ならではの大変さもあります。私が今関わっているマーケティング関連で言うと、ブロックチェーンや暗号資産はまだまだ新しい分野になるので、業界自体にマーケティングのナレッジが少ないという難しさがありますね。

暗号資産取引所が直面する課題とは?

暗号資産取引所のビジネスは、市場に左右される部分が大きいのも一筋縄ではいかない部分の一つです。暗号資産の価格が上がれば、自ずと盛り上がってくるわけなのですが、価格が下がってくると一気に熱が冷めてしまいます。市場がそこまで盛り上がっていない時にいかに効果的に情報発信できるかがポイントだと考えています。

やはり、ユーザーの方々へ暗号資産の魅力とは何かをどう伝えていくか、暗号資産取引はハードルが高いと思っている人にどう親しんでもらうかが大きな課題です。

ブロックチェーン業界はハマり症の人に向いている?

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プライベートな時間は、映画や海外ドラマを見てリフレッシュすることが多いですね。最近のお気に入りは、Netflixで放映されている海外ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』です。

才能あふれるチェスプレイヤーが主人公なのですが、私は子供の頃に囲碁をやっていたんです。別の競技ではありますが、ゲームに夢中になっていた時期が長かったので、主人公が自分に似ている気がして共感しました。

この主人公と同じで、私も子供の頃からこれと思ったら熱中してしまうタイプで、何かを狭く深く突き詰めていくことが多いですね。いろんな人と話したり自分の世界を広げたりするのは好きですが、結局落ち着くところは自分が興味のある数少ない分野の中です。暗号資産もその中の一つで、興味を持ってからずっと夢中になっていますね。

このハマり症気質な性格は、案外ブロックチェーン業界に向いているのではないかと思っています。前述の通り変化の激しい業界なので、自ら楽しんで情報収集や学習を続けられる人は上手くフィットできるのではないでしょうか。

パイオニアとして活躍できる

今いる環境を変えるのは勇気が要りますが、行動しなければ知見も増えませんし変化も起こせません。まずは自分で動いてみること、そうすると自然と様々なことがわかってきます。

私は『イノベーションのど真ん中にいたい』と思って2017年にこの業界に入りましたが、2021年になった今でもまだ目指せる段階にあると思います。暗号資産やブロックチェーン業界での仕事に興味を持っているなら、難しく考え過ぎずに飛び込んでみて欲しいですね。

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