仮想通貨知識ゼロだった私が、“学問の総合格闘技”の土俵で戦うまで。

仮想通貨・ブロックチェーン業界内で活躍する女性にスポットを当てた特集記事「ブロックチェーン女子部」。今回は株式会社HashHubの共同創業者兼COOのビール依子氏にお話を伺いました。業界内で仮想通貨女子として知られるビール氏ですが、どのようにして業界入りを果たしたのでしょうか?また、ブロックチェーン関連の情報収集のコツ、業界を志す方へのメッセージもいただきました。

ビール 依子(びーる よりこ)氏

HashHub共同創業者兼COO。2015年に仮想通貨取引所の立ち上げに携わり、その後ビットコイン専門ニュースメディアのライティング、企画編集を経て2018年にHashHubを共同創業。

ビットコインとの出会いとHashHub立ち上げ

ファーストキャリアは外資系のIT企業でした。そこでは法人営業・マーケティングPRなどを経験しました。その後退職し、仕事探しをしていた時にたまたま”ビットコイン関連の翻訳をやってみませんか?”という求人を見つけたんです。何だろう?と思って試しに応募してみました。その時はビットコインやブロックチェーンについては全く知らなかったです。面接に行ってみると、当時の社長がビットコインについてとても熱く語ってくださり、よくわからないけど面白そうだと思ったのが私のビットコインとの出会いでした。

最初は正直怪しいんじゃないかという思いもありましたね。ちょうどマウントゴックスの事件も報道されていましたし、危機感を煽るような記事も多かったので。周りの友人にも相談しました。最終的には、会社自体が金融系の企業で上場もしていたので、少し不安はありましたが思い切って入社しました。

ゼロからのスタート、毎日勉強の日々

最初はブロックチェーンについてもビットコインについても、とにかく何も分かりませんでした。当時は日本語での情報はほぼなく、CoinDeskなどの海外メディアの記事を毎日2、3記事読んで勉強していきました。仕事内容は、仮想通貨・ブロックチェーン関連のオウンドメディアの立ち上げ、運営、海外記事の翻訳、取材に至るまで。同時に、会社が仮想通貨取引所の立ち上げを行っていたのでそちらにも関わらせていただきました。最終的には、想定していたよりも取引所の立ち上げ業務の方のボリュームが大きかったように思います。

残念ながら、その会社では改正資金決済法の施行目前で取引所の立ち上げを断念することが決まり、仮想通貨事業は一旦終了となってしまいました。私としてはメディアをもっとやりたいという思いがあったので、転職して別の仮想通貨関連のメディアの立ち上げに関わらせていただきました。その後、他の創業者から声をかけられ、現在共同創業者として参画しているHashHubを一緒に立ち上げたという流れです。

HashHubの事業内容とは?

HashHubは最初はコワーキングスペースとしてスタートしました。現在は幅を広げ、エンジニアチームを持って自社開発を行なったり、講座やイベントの実施、技術や業界全体の動向調査およびコンサルティング事業なども行なっています。現在コワーキングスペースには企業・個人も含め40名ほどの方々が入っています。ブロックチェーン専門のコワーキングスペースなので、ブロックチェーンに関連する事業を行なっている企業および個人の方が入居されている訳ですが、ブロックチェーン関連のビジネスと一口に言っても内容は様々です。ブロックチェーン技術を使った開発を行なっているチームもいますし、マイニング・ステーキング系のビジネスや教育関連のサービスを行なっている企業もあります。

ブロックチェーンに国境なし、グローバルな業務内容

私自身の業務としては、時期にもよりますが、最近はHashHubの運営に関わるバックオフィスの業務と業界内のリサーチをしています。仕事では英語を使う機会が多いですね。技術について調べる時に読むホワイトペーパーやドキュメンテーションは基本的に英語です。イベントで海外にいくこともありますし、逆に海外から日本にくる業界の方を案内したりすることもあります。

専門性と英語力も向上?

業界で働く人間として、普段から業界の情報はいち早くチェックするよう心がけているのですが、読んでいるニュースや記事はほとんど英語になります。日本語の情報も増えてはいますが、やはり海外の記事の方が情報量が充実している上にクオリティーが高く、情報も新しいというのが理由です。

英語を勉強中の方は、英語力向上と業界の勉強もかねて、英語の記事で情報収集をしてみるのもいいかもしれませんね。ブロックチェーン業界の仕事で英語を使いたいと考えている方は、英語力を磨いていくということにプラスして、業界独特の専門用語を知っておくといいかと思います。専門用語が多い業界なので、理解できると話がスムーズになります。

常にアンテナを高く、ユニークな人と出会える業界

かなり動きの速い業界なので情報収集が重要なのですが、限られた時間の中でキャッチアップしていくには工夫も必要です。この記事を読んでいる人の中にも、どうやって業界のことを勉強しようかとお悩みの方もいるかもしれません。私はTwitterやポッドキャストを活用して情報を集めることが多いです。RSSフィードを使って好きなメディアの記事を集めるのもオススメです。業界に入ったばかりの頃は何もわからなかったので、よくイベントに参加して人から話を聞いたりしていました。慣れてくると自分で効率よく調べるということも身についてきて、今はたまに行くくらいです。イベントに行くといろんな人と出会えるというのはもちろん、自分で調べようとしていなかったことや、違った角度での話が聴けるのがいいですね。その場で疑問が出てきたときにすぐに人に聞けるのもメリットです。

仮想通貨・ブロックチェーン業界はユニークな方がとても多いと思います。アンテナが高く、ニッチな情報を持っている方がいるので面白いです。先日は業界の方数名と昆虫食ミートアップというものに行ってセミを食べました(笑)ブロックチェーンの初期の頃と同じで、昆虫食を研究されている方が、それを広めるために小さなミートアップを催しているんです。

目まぐるしく動く業界だからこそ、上手にリフレッシュ

日頃は仕事に費やす時間が多いので、仕事以外のことをやってリフレッシュしたり、違う分野で新しいインスピレーションを得ることも心掛けています。旅行に行ってみたり、1人で走りに行ってみたり。ブロックチェーン界隈の男性陣の中ではみんなでサウナに行って汗を流すというのがすごく流行っているみたいなんですが、私は走って汗をかいて気分転換しています。仕事が結構忙しいので、ちゃんと頭が回るように血行を良くするという意味でも。走りながらポッドキャストを聞いて業界の情報収集をすれば一石二鳥ですしね。

仮想通貨・ブロックチェーン業界で働く魅力とは?

ブロックチェーンは学問の総合格闘技と言われています。ブロックチェーンには経済学的な側面もあり、暗号学や法律も関わってくるので、深く理解するにはあらゆる学問の知識が必要となるからです。スタートアップにはビジネスの総合格闘技のような側面もあります。つまり、仮想通貨・ブロックチェーンのスタートアップとなると、総合格闘技オブ総合格闘技になるなと。やりたいことや勉強したいことがある人にとっては、チャレンジングな分、非常にやりがいの大きい業界ではないでしょうか?業界全体として、新しいことに挑戦しやすい雰囲気はあると思います。

実は、私のキャリアは立ち上げの経験ばかりなんです。新卒で入った会社では新部署立ち上げがあり、その次の会社でもメディア、取引所と国内外に複数関連会社を立ち上げる経験をしました。その次のメディアもゼロからの立ち上げでしたので、結局全部そうですね。何も整っていない環境から、自分で新しい情報を勉強してキャッチアップする力はかなり鍛えられました。大変なことも多かったですが、それが今関わっているHashHubでも大いに役立っています。それがあったからこそ、総合格闘技オブ総合格闘技の土俵で戦えているというのはあるかもしれませんね。点と点は後から繋がると言われますが、こうして自分のキャリアを振り返ってみるとそういうことなのかなと感じます。

これから仮想通貨・ブロックチェーン業界を目指す人には、とにかく楽しいですよというのを伝えたいです。優秀な方がたくさんいて業界内の誰と働いても刺激を受けられる環境は、自分の成長にも繋がりますし、魅力的ですよ。

HashHubについて

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