Highstreet Marketチームが語るVR対応最先端マーケットプレイス

2021年6月10-11日に開催された「Non-Fungible Tokyo2021」DAY2のセッション“スポンサーセッション8 HighStreet”をレポートします。

Highstreet core team
Highstreetは、WebとPCVRの両方でアクセスできる、買戻し可能な限定版商品のマーケットプレイス。Highstreetでは、上場している製品ラインはすべてボンディングカーブ(トークンの発行量を調整することで価額を自動的に決定するコントラクト)で売られ、トークンはすべて実世界のアイテムにペッグ(固定)されている。
参加チームコアメンバー:トラヴィス(Travis)、ジェニー(Jenny)ゲアリー(Gary)

どのようにメタバースにたどり着いたのか?

トラヴィス氏:限定版商品の換金に特化した取引市場サービス、Highstreet Market設立者のトラヴィスと申します。同サービスでは資産取引における流動性リスク問題軽減のためにDeFi(分散型金融)技術を駆使しています。

メンバーのジェニーは、元はサザビーズの従業員として古典的な骨董品や美術品を扱っていましたが、2010年代後期からはデジタルアートの様々なビジネスモデルを構築するパイオニアとして活躍しています。

ゲアリーは、彼は私の良き友人ですが、同時に私が知る中でオルタナティブ資産市場について誰よりも理解の深い人でもあります。バスケットボールからポケモンまで、トレーディングカードの動向を伝授してもらうなら、彼に聞けば間違いありません。

ジェニー氏:私はVR関連のスタートアップを運営していますが、デジタルアートコレクターとしても活動しています。私の出発点は実はアンティーク市場にあります。2010年頃私はサザビーズの従業員で、その後シリコンバレーに拠点を移しました。元々私の教育背景が電子アートと映像作品にあったので、バーチャルリアリティーというものに凄く惹かれてこの世界に触れるようになりました。そうやって、活動範囲を徐々にデジタルの方に移してきました。

2017年にはVRアートをスポンサーしたり制作に携わったり、あるいはそのような作品をコレクションしたりするようになり、そのうちのいくつかは国際映画祭で公開されて、他にも複数の施設やミュージアムで出展されたりしました。

コレクションを始めたきっかけや、この世界にどっぷりとハマることになったきっかけは?

ゲアリー氏:私がやってきたことの中ではかなり記憶が古いのですが、コレクションというのは面白くて間違いなくこれが初めて持った趣味でした。いつからコレクションをしているのかと聞かれたら、今私は34歳なんですが、25年前くらいですかね、と答えます。おかしな話に聞こえると思いますが、この業界では多くの人が本当にそうなんです。私たちにとってコレクションというのは、最初はビジネスなどではなくて……これ、インターネットより前なんですよ。こういうこと言うと年齢がバレちゃいますね。まだインターネットが無い時代の話です。

ファンというのは、コレクションをするものでした。当時私はNBAが大好きで、Magic:The Gatheringも大好きでした。Magic:The Gatheringで真剣に遊ぶのは私には難しすぎたので、勝負はせずにただカードを集めていました。ポケモンも同じです。その時はこれがビジネスになるとは思ってもみませんでした。私たちの親世代は、ただの流行だとかそのうち飽きるだろうとか、そういうことを言うのですが、私は未だに大好きですよ。さっき言ったNBAとかポケモンとか、Magic:The Gatheringとか。そういう世代が大人になって使えるお金が少し増えたので、この産業は爆発的に成長して今では立派なビジネスです。StockXのような取引の場所が提供されて、高級美術作品の世界で見られるようなことと同じようなことができるようになり、あるいは株式市場を彷彿とさせるような規模の流通性が見られるようになりました。職業として成立するようなものになったんです。

市場の人口構成について、誰が市場を支配していて誰がそこに参加しているのか

ゲアリー氏:難しい質問ではありますが、見方によってはすっきりさせることが出来ると思います。これは様々なことに共通して言えることだと思いますが、例えば、スニーカー市場なんかでは、参加する層は主に二つに分かれています。

一つはコレクターの層です。自分の娯楽、個人的な楽しみだけが目的で、NBAであれフォートナイトであれポケモンであれ、とにかく自分が好きなものだけを集めている人たちですね。その一方で、本当にこの業界全体に沢山お金が入ってきているものですから、転売ヤーの層も参入しだしました。この電子商取引業界が、ある意味で停滞期にあるのは、転売行為にお金と労力が注がれたのが原因だと言う人も居るくらいです。ボット(Bot)の利用が増えたのは目に見えて明らかでしょう。今ではボットが浸透しすぎて、もはや大手のカード販売会社のサイトから直接カードを購入することは不可能です。販売が開始したその日にサイトがクラッシュします。とにかくそういう訳で、人口構成という意味では、このように市場は綺麗に分かれているのです。

信じられない話ですが、最近のカードでは400万ドルで売れたものもあります。これはコレクター層の市場だと言えるでしょうね。400万ドルのカードでは高い流動性は見込めません。一方で、NBA Top ShotのNFTや、1パックで10ドルくらいの安価なカードもあります。こっちにはボットがたくさん群がってきますよ。転売ヤーが目をつけているんです。利益さえ出るなら5分でササっと転売してしまうような人たちです。

あまり決めつけるような言い方はしたくないのですが、最後に指摘しておきたいのは、今の転売市場は若い人たちがかなり歪めてしまっているということです。流行が大好きな16歳、17歳の若者たちが、親の許可が必要なのにも関わらずPayPalの口座を開設して転売サイトを巡回していたりします。もちろんコレクターの層にもそういう人はいるのですが、ここ最近で一番よく見るニューフェースはやはりそういう人たちですね。若い転売ヤーたちです。

コレクター、アーティスト…変化する年齢層

ジェニー氏:古参のマーケットは、例えばスニーカー市場よりは、集権的に整備されていると思います。お金持ちの、いわゆる普通の通貨を使う世代の人たちから始まっていますからね。私の場合ですが、アンティークの取引を扱うオークションハウスで働いていました。オークションハウスはもう200年も続いているんですよ。富と社会的地位の象徴です。オークションハウスで働いていた時、たいていの人はそれが何らかの地位を意味すると思っていました。研修の時も人事の人に、あなたの顧客は百万長者、億万長者なんですよ、と言い聞かされました。

美術の世界はいつでも富と関連付けられるものです。更に基盤にあるのは、作品の芸術性や歴史的価値に対する深い理解です。骨董品の方でも、取引という意味では顧客はたいてい40代、50代の人たちで、しかもお金を持っているだけではなく、コレクターになるための専門的な知識も持っていました。コレクターになるには美術的な訓練が必須で、また世界中を旅することも必要です。しかも、そこで誰と会うかはだいたい決まっています。

しかしそれも徐々に変わりつつあって、面白い話なのですが、数年前、とても若いコレクターに出会いました。Forbes 30 Under 30(Forbesが選ぶ30歳未満の30人)に選ばれた方です。彼はアートコレクターとして選ばれました。衝撃でした。どういう意味だろう?と思いました。その時の私にとって、アートコレクターというのは、生半可な気持ちで務まるものではありませんでした。30年かけて、ようやくなれるものなのです。

昔、コレクターになりたいのであれば、まずは百万長者、億万長者になりなさいと言われたことがあります。その次に、何年もかけて専門の知識を蓄えて、他の人からも認められるような質の高いコレクションをもって、初めて一人前のコレクターになれるのだと。今ではまったく動向が異なります。我々の市場でもPR動画を作ったり、多種多様なブランドとコラボした作品を沢山作ったりします。芸術家たちも変わってきているのです。そして、年齢層を見るとどんどん若くなってきていることが分かります。20代、30代の人たちが参加しています。もちろん、その中には家族が美術市場に関わっているという人も居ます。

大学時代の同級生で、その時は知りませんでしたが、実は家族が世界的にも大きなコレクションを所有していたという人を何人か知っています。そのような家の子供が財産を受け継いで、家のギャラリーを運営して、若い芸術家たちの声を拾っていくのです。

NFTの登場でコレクション市場にどのような変化が起こったか?

ジェニー氏:作品そのものという意味ではあまり大きな違いは見られませんが、市場には大きな変化があったと思います。作品の分散に変化がありました。NFTの流行で、デジタルアートが本当に脚光を浴びるようになりました。

毎日インスタグラムを開くとき、あなたはデジタルコンテンツ、デジタル資産、デジタルアートを消費しています。でも、それにはお金を払いませんよね?デジタルの世界には長らく所有の概念がありませんでした。しかし、ツールとしてNFTが身近に利用できるようになり、そのような視点に変化が訪れました。だからこの場合、NFTは特別な意味を持ちます。

オルタナティブ資産がデジタル技術の進展で受けた影響と、今後の課題は?

ゲアリー氏:カードを交換するためにホテルで人と会っていた時代が懐かしいです。伝統美術の世界ではそのようなことはしないと思います。ピカソとマティスを交換したりはしませんよね?いや、もしかしたらするかも知れませんが。とにかく、物理的な交換から始まって、その次はeBayになって、次第にはスポーツ記念品専門の特級オークションハウスにまで発展しました。しかし、発展の過程で、流動性の問題は常に付きまとうものだったと思います。近年はとても注目を浴びているので、ラップミュージシャンや俳優がコレクターだと公言していたり、またスポーツ選手自身が「自分のカードを集めている」「チームメイトのカードを集めている」などと言っていたりするケースもあります。

1,000ドル以下のローエンドではeBayの様に売買が盛んな場所が多くあって、それなりの流動性が確保されています。明日売りたければ売れるということです。しかし、ハイエンドではそのハードルがとても高くなります。売るのに数ヵ月かかることもあります。デジタル資産の世界で言えば、例えば、CSストアの市場は非公式のものです。ブロックチェーンとはあまり関係なくて、正直に言うと全く無関係ですが、CS(Counter Strike)がスキンのコンセプトを生み出した時、流動性は全く念頭に置いていませんでした。勤勉な若者たちが非公式の市場を生み出したのです。中には1万ドルもするスキンもあります。未だにどうやったら適正価格を導き出せるのか、というのが一番の課題点です。

特にトレーディングカードでは、数十人のカードを集めて、それを株式資本のように扱うことが出来るからです。選手がプレーオフで勝ったら値段が上がるんじゃないかと期待はしますが、流動性が無ければデータも無いので分かりません。もしジョン・モランがプレーオフで勝ったとしたら、彼のカードは10%の値上がりが見込めますか?誰にもわかりません。分かったら良いのですが。なので、それが今後の展望です。これから生まれてくるであろう多くのプラットフォームで改善が望まれる部分ですね。

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