ブロックチェーンとの出会い。大手の安定を捨てた先で見つけたもの。

仮想通貨・ブロックチェーン業界内で活躍する女性にスポットを当てた特集記事「ブロックチェーン女子部」。今回は株式会社LongHashの社員として日々奮闘する李晟磊氏にお話を伺いました。大手商社からスタートアップ企業へと、大胆なキャリアチェンジをされた李氏。以前とは180度違う環境で何が見えてきたのか?仮想通貨・ブロックチェーン業界でのリアルな就業事情を語っていただきました!

李 晟磊(り せいらい)氏

中国上海出身。大学生時代に日本への交換留学を経験。日本の大手商社の中国支店で勤務後、現職のLongHash社会長の谷家氏・社長のクリス氏と出会いブロックチェーン業界へ転職。LongHash日本支社の立ち上げに関わり、幅広い業務をこなす。

がむしゃらだった大手商社時代

LongHashに入社する前は日本のメガバンクや大手商社の中国支社で6年間働き、営業と社長秘書を経験しました。日本の伝統的な会社に慣れるまでには、ずいぶん苦労しましたね。特に、社長秘書は周囲への気配りが重要な仕事です。一人っ子として育ち、今まで周りのことはあまり気にせずに生きてきた私にとっては、大きな挑戦だったと感じます。大規模な組織だったので、まずは一人一人の役割を正しく把握すること。そして、周囲としっかり連携しながら業務を進めるため、とにかく必死に努力しました。

退職したタイミングで結婚し、日本に戻って再就職するとなった時、以前働いていたような企業での再就職という選択肢も考えました。しかし、新しいことへチャレンジしてみたいという思いもあり、悩んでいました。

縁が巡り合わせた、ブロックチェーンとの出会い

3年前、JAPAN CHINA LEADERSHIP PROGRAMという日中間民間交流ためのNPOに参加した時に出会ったのが、今働いているLongHashの会長の谷家と社長のクリスなんです。話をしているうちに意気投合しました。それまではブロックチェーンについては全く知りませんでしたね。最初、仮想通貨の話を聞いた時には正直「え、何これ、怪しいんじゃないの」と思いました(笑)やはりそういったネガティブなイメージがあって。でも、すごく丁寧に説明してくれるし、業界の専門家もたくさん紹介してくれるので、これはただの怪しい話ではなくて本物だなと。今世の中に溢れている様々な課題を変えてゆく、より良くしていくというコンセプトに共感して「私はここでやっていく」と決めました。

LongHashとは?

LongHashでは、ブロックチェーンに関する情報発信と分析データを提供するメディア、ブロックチェーンプロジェクトへの投資および成長支援のためのコンサルティングを行うインキュベーションの2つを柱として事業を行なっています。

元々は中国ベースの会社で、ブロックチェーン技術のノウハウも蓄積されているため、技術開発も含めたコンサルティングが可能です。日本・中国以外にも、シンガポール・ドイツ・スイスとグローバルに拠点を持っています。例えば、日本で実際にやってみたけどうまくいかなかったということがあっても、別の拠点ならうまくいくかもしれないとか。海外各所の情報を集めてどう攻めるか、という戦略の立て方ができるのは、グローバル企業ならではの強みです。

担当業務はやりたいこと全部?リアルな就業事情とは?

LongHashの日本拠点が立ち上がったのは2018年の2月。まさにスタートアップという感じで、はっきりした部署の区別はまだありません。私の担当業務としては採用、経理、総務などのコーポレート全般です。

でも自分が興味を持ったプロジェクトの企画をやったり、PRやイベントの企画運営、営業の方に同行してクライアントと直接お話ししにいくこともあります。上司や専門家の方と相談しながらにはなりますが、自分の興味があるところや活躍できそうな部分は任せてもらえるのでチャレンジしています。組織構成や業務範囲が既にきっちりと定められてしまっている会社では考えられないですよね。そんなに広い範囲をみれるのか?と思われるかもしれませんが、まだ会社の規模が小さいので苦痛ではありません。むしろ色々なことが経験できるいいチャンスだと思っています。

私自身がこれ!と思ったらとことんはまり込むタイプで、今の仕事もはまっているものの1つかもしれません。時間があれば、ブロックチェーン関連の記事やホワイトペーパーを読んだり。変化の早い業界についていくため情報収集は意識的にやっています。仕事が忙しくなる時もありますが、家事は夫と半々で分担すると決めて、どちらかに負担が集中しないようにうまく回せています。プライベートでは、趣味のヨガがいいリフレッシュになっていますね。実はヨガにもはまって、インストラクターの資格まで取ってしまったんです(笑)

私が思うLongHashの魅力

LongHashには若いメンバーが多いですが、年齢や性別に関係なく本人の興味や得意分野に合わせて積極的に仕事を任せていきます。若い間は下積みをやって芽が出るまでじっと待つということではなく、短期間で成長できる環境だと感じます。働き方も自由ですね。朝から夜までフルで働くという固定された形ではなく、兼業で入っていただくことも可能ですし、スタートの時間を遅らせたり定期的にリモートワークしたりとライフスタイルに合わせて柔軟に相談できます。

天才エンジニアだけでは成り立たない、必要とされる「架け橋」

今、LongHashが投資しているTaraxa(タラクサ)というプロジェクトのコミュニティマネージャーをさせていただいています。コミュニティマネージャーは、他の業界ではまだ馴染みの薄いというポジションかもしれません。ブロックチェーンの世界では、プロジェクトに共感してくれる人や協力してくれる人のコミュニティが非常に重要です。そのコミュニティの健全な育成を担うのがコミュニティマネージャーの主なミッションになります。

Taraxa(タラクサ)はブロックチェーンを活用してIoTデバイス間のトランザクション処理速度向上やセキュリティー保護の実現を目指すプロジェクトです。チームメンバーは世界トップレベルの優秀な方が揃っています。ただ、非常に高度な技術が用いられているため、一般にわかりやすく伝えるには工夫が必要なんです。エンジニアの方には優秀であるが故に概要を噛み砕いて伝えることが苦手な方も多くて。そこでコミュニティマネージャーの出番というわけです。プロジェクトの良さを多くの人にわかってもらうには、実際に開発をするエンジニアと外の世界との間に立ってコミュニケーションの「架け橋」となる人物が必要なんです。

SNSを使ってPRをしよう。じゃあどのプラットフォームを使う?どんな言葉で伝える?という風に、まさに1から作っていっています。私自身、コミュニティマネージャーは初の挑戦なので、どうすればもっとコミュニティを大きくできるのか、プロジェクトの魅力をより伝えられるのか、試行錯誤の日々です。

ブロックチェーンで実現するフラットな社会

ブロックチェーンは、中央に管理者や管理組織が立ってコントロールをする従来のシステムとは異なり、個々が直接つながることで、管理者不在で物事を動かしていく仕組みです。中央に管理者がいる従来の仕組みでは、サービスを利用するにはまず管理者に個人情報を渡す必要があったり、管理者の都合や判断で利用条件が変わったり利用を停止されてしまったりと、管理者に権限が集中します。

ブロックチェーン技術を使って物事を運営することで、中央集権的な組織に全て権限を明け渡してしまうのではなく、自分自身が主導権を持つ。自分がデータを渡したい時にだけ渡して、そうでないときは公開しない。そうすればフェアで透明性が高い世の中になってくるのではないかと思うんです。そして、肩書きや所属先で社会的地位を決めてしまうのではなく、その人個人の持っている価値にスポットが当たるようになっていけばもっとフラットな世の中になるんじゃないかと。そんな風に変わっていったら素晴らしいなと思っています。

働いてみてわかった、ブロックチェーン業界の魅力

平等というのはまさに業界の特徴でもあると思っています。まだ始まったばかりで誰も分からないから、バックグラウンドに関係なくみんな新人です。フラットな環境でゼロから何かを作っていけるのは、他業界や大企業では味わえない仕事の魅力ですね。新しい業界であるがゆえに、まだ人材がそれほど入ってきていない時期なので、その分仕事を任せてもらえるチャンスや新しいものに触れる機会が多くあると思います。自分の手で新しいものを作り出してみたいと思っている方にはぜひオススメしたい業界です。

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