What is the Web3 Metaverse

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2022年7月15日に開催された「Web3 Conference Tokyo Vol.2」のセッション “What is the Web3 Metaverse”をレポートします。

Adam Gomez(アダム ゴメス)氏
Portals CEO
Portalsの共同創設者兼CEO。Portalsの開発は、「どうぶつの森 meets メタバース」というコンセプトで、2021年初頭に始まった。Portalsを始める前、Portalsチームはゲーム業界で複数のソフトウェアビジネスを成功させ、Activision Blizzard、Riot Games、セガ、マーベル、ディズニー、Facebook、Microsoftなどのクライアントと仕事をしてきた。

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Adam氏:こんにちは、「Portals」というWebベースのメタバース・プラットフォームで働いているアダムです。今回はWeb3メタバースとは何か、そして、オンライン化される次のWeb3バーチャルワールドとの違いについてお話したいと思います。Web2のバーチャルワールドとWeb3のバーチャルワールドの違いは何か、そしてPortalsのメタバースについてその背景や私たちが考えるPortalsの面白さやユニークさについてお話します。

まず、メタバースとは何かについてお話します。メタバースにはさまざまな要素があり、各々が定義しています。例えば、バーチャルな世界、ソーシャルな取引能力などが挙げられます。3Dでインターネットもできますし、ゲーム、イベント、VR、Web3もできます。これらは何れもメタバース・プラットフォームと呼ばれるものの一部であり、異なる要素です。しかし、メタバースが人々に提供する全貌と全価値という点では、まだ初期の段階にいます。新しいメタバース・プラットフォームを構築するためには、さまざまなアプローチ、デザインがあります。しかし、誰もがご存じの通り、複数の仮想世界が存在しているので、一つの企業がメタバース全体をコントロールすることはできません。

2003年に登場した「Second Life」をはじめ、人々が「メタバース」と呼ぶものの中に入っていくことになります。その後進化して、「Fortnite」や「Roblox」のような新しいプラットフォームは、確実にメタバースの要素を見せています。遡ると、FortniteとRobloxは、いずれもソーシャルな仮想世界です。取引もでき、ゲームもできます。まだ相互運用はできませんが、FortniteもRobloxもブランドという考え方を導入しています。つまり、これらはゲームというよりも、プラットフォームなのです。そして、次世代のWeb3ファーストプラットフォームは、メタバース・プラットフォームを構築しています。メタバースは、ソーシャルの場であり、ゲームをする場であるという点で、これらすべてを実現することができます。

Webベースのものもあれば、そうでないものもありますが、Web2とWeb3、そしてメタバース・プラットフォームの間の重要な相違点について整理してみます。Web2を定義するとしたら、Web2プラットフォームは常に一元的に所有されています。あなたのデータは管理されることになるのです。少なくとも現在はデジタルアイテムは本当の意味で自分のものではなく、他のプラットフォームへ持っていかれているようなものです。

Web3では、多くの人がコミュニティ、オーナーシップやガバメント、分散型データの実験を行うようになり、個人が自分のデータのどの部分に誰がアクセスできるかをコントロールできるように変化したのです。そして、デジタルアイテムはNFTとして譲渡可能となります。このように、メタバース・プラットフォームの次の波を試すための、非常に興味深い遊び場ができつつあります。

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Web3メタバース・プラットフォームは未来に向かうのかについてお話します。Web2プラットフォームがWeb3の機能を採用することで、多くの境界線が曖昧になることは間違いないと思います。Web2企業の創業者たちがWeb3を採用しているかどうかを見れば、一目瞭然です。

例えば、Fortnite、あるいは、Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏は、メタバースの概念に非常に興味を持っています。彼らは、商用サービスという観点からメタバースという概念を一般にもたらしたと言えると思います。バトルロワイヤルゲームから始まったFortniteがイベントやコンサートを開催することで、ブランドという概念を取り入れています。Tim Sweeney氏は、Roblox内で保有しているアイテムをFortniteに持ち込むことができるようになると話していますが、まだ実現はされていません。Web2のプラットフォームでは一元的に所有されているかもしれませんが、Web3の機能を取り入れ始めると思います。そうなると、ある場所から別の場所に自分のものを持ち運ぶことができるようになるでしょう。Web3プラットフォームの次の波は、Web3ファーストで、最初から相互運用が可能なものになると思います。どのように展開され、市場がどのように受け入れていくのかを見ることができるということは非常に興味深いですね。

次に、私たちが何をしているのか、なぜメタバース・プラットフォームを構築することにしたのかについてお話したいと思います。

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上の画像は、Portalsの画面です。4種類のSolanaのNFTプロジェクトを表しています。Solanaの世界でオープンマーケットのどれかからNFTを購入し、Portalsに持ち込んでSNSをプレイすることができるのです。これは計画している機能の一つで、少し前からテストしています。

もう一つの例として、『Ready Player Me』のアバターをPortalsの中に取り込めます。これはWeb3と相互運用性を取り入れたものです。例えばあなたがイーサリアムでCryptoPunksを所有していれば、それを『Ready Player Me』のアバターに取り込むことができます。設定は基本的にインポートできます。なぜならPortalsは『Ready Player Me』を統合しているため、Portalsの中でCryptoPunksとしてすぐにプレイすることができます。これは、他のNFTプロジェクトとも連動しています。最初から相互運用が可能になることはとても素晴らしいことだと思います。

私たちがPortalsで構築しているメタバースとその特徴についてお話します。私たちは2020年の初めに、メタバースの概念に触れとてもワクワクしたことがきっかけで始まりました。当時、私たちはメタバースのプラットフォームをすべて試しましたが、これだというものが見つかりませんでした。私たちは、ユーザー体験が非常に高品質で素晴らしい、Appleや任天堂レベルのものがないかと探しましたが、Web3の世界にはありませんでした。2021年になっても、私たちが本当に使いたいと思うようなWebベースのメタバースは、まだ誰も作っていないようでした。そして、2021年の初めに現時点で持っているアイデアを全部出しあって、ないなら私たちが作ろうということで始まりました。

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Portalsの当初のコンセプトは、どうぶつの森とメタバースの融合といったものでした。すぐに使えて面白くて楽しいものを考えていました。部屋に飛び込んで、家具を選び、好きなアートを飾り、好きな音楽をかけるといったことですね。何か大きなものを作るための出発点として、ブラウザのリンクを送ることでできるというアイデアは、とてもかっこいいコンセプトだと感じました。

魅力的なメタバース・プラットフォームを実現するために、求めていた要素の一つは、さまざまなことが行われる、中心地となる都市を造ることでした。例えば、一つの街区に100の店舗があり、その中に入っていくようなイメージです。2020〜2021年には、そのようなものは登場していないと思います。

メタバースに自分の空間を構築し、人々がクリエイティブに自己表現ができるようなものを構築するためのツールを提供するという最初のアイデアについて、もう一度考えてみました。そのツールを使って、街の中心部に人を配置することができるのです。ドラッグ操作で、店舗を構えたり、コメディクラブを作ったり、どんなものでも良いのですが、とにかく楽しく簡単に作れて、非常にアクセスしやすいものにしたかったのです。そこでやはりブラウザ操作は非常に重要だと思いました。

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それでは、現況をもう少しお見せします。これは構築ツールの一例で、1年半ほど前から構築し始めました。一般的なゲーム開発サイクルからすると、まだ初期段階ですが、すでに世界中で多くの人が、ポーカートーナメントや会議などの社交の場で利用しています。

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これは、ダウンタウン・シティセンターのソフトローンチの初期バージョンです。先ほどお話した、中心的な出発点として構築しようとしているものです。ユーザー体験を第一に考えています。来てくれた人たちが初めて体験できるようなかっこいいものにしようということです。そのため、市街地はまだソフトローンチの段階です。これから、もっと賑やかに、いろいろなことができるようにしたいと考えています。今はアートギャラリーに入ることもできますし、ゲームセンターに行くこともできます。アイテムショップでは日替わりでいろいろなモノをチェックできます。それを少しずつ展開しているところです。

2021年10月のリリース当初、こうしたブランドの導入にプレイヤーはすごく反応したと思います。Webベースで構築できるメタバース・プラットフォームというものは本当に素晴らしいアイディアだと思います。見た目もよくて、一つの場所に店舗を作り、多くの人にそこに訪れてもらい、最高な体験を作り出すことができるのです。そして、私たちは従来のブランドと同様に、店舗を運営することができ、楽しくて面白い空間を作ることができるのです。

Web3や仮想通貨の分野で有名な人たちが、即座にPortalsに関心をもってくれたことは本当に嬉しい出来事でした。私たちはこれまでとは違う方法で、非常に簡単に構築できる、ハブとなる中心地からスタートするというアプローチをとっていたからです。また、街並みの構築についても、これまでとは違うアプローチをとっています。これは、最初の地域の例ですが、基本的にPortalsとNFTのどちらかを所有している人であれば、誰でも地域を形成することができます。

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OpenSeaとSolanaで例えると、Portalsの中にグループを作り、通りを作ることができるので、他のオープンエリアにたくさんの土地を売るというアプローチとは明らかに異なります。この別個の地区というアプローチの利点の一つには、これらの通りを、多くのDAOとして運営できることで、どのような隣人を呼び込むかを選ぶことができます。誰かが隣の土地を購入することを心配する必要はありません。

私たちはたくさんのものを展開しています。先ほど、たくさんの人が自分のスペースを作っていると言いましたが、多くの人が内部空間を構築することに、とてもワクワクしています。また、建物を作ることもできます。同じようなインターフェイスで、ブラウザ上でクリックしてドラッグし、建物の外観を選ぶだけです。そこでさまざまな要素を選んで、このように建物を配置し、街の中心部の通りに置くことができます。

私たちは作っているすべてのものに、とてもワクワクしています。何よりもまず、本当に人々に愛されるものを作りたいと考えています。私たちには素晴らしいコミュニティがあります。ユーザーは、私たちのチームのプロジェクトに対する情熱や、ユーザー体験に対する配慮を本当によく理解してくれていると思っています。理解してくださっていることが本当に嬉しく、非常に感謝しています。

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次に、なぜこのようなことをするのかについてお話します。主な理由の一つとして、2020年にはメタバース内の仮想都市に乗り込んでいくような素晴らしい体験ができなかったということです。すぐに見たり体験できるかっこいいものを持っていて、本当にうまく設計されている仮想都市を探検できるというエンターテイメントの価値を作りたいと思いました。これが動機の一つです。

人々が本当に好きなことをしやすい質の高いアクセシビリティと、そして音声チャットは本当に素晴らしい機会だと思いました。ClubhouseやTwitter Spacesのようなプラットフォームでは、音声チャットがオンラインでの会話に適していることがよくわかりました。なので、オンライン上の会話をより良いものにするために、私たちはとても強力なツールを開発しています。

それではこれでセッションを終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

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