ビットコインなどの仮想通貨に関連して、『半減期』という言葉を聞いたことはありませんか?半減期とは1ブロックあたりに新規に生成されるコインの枚数が減少するスケジュールを指し、ビットコインでは、次の半減期が2020年の5月12日に予定されています。
この記事では、ビットコインの半減期について詳細に解説していきます!
半減期とビットコイン発行の仕組み
ビットコインの発行枚数は上限が21,000,000枚と決まっています。これは、ビットコインが市場に出回りすぎて希少性が下がり、価値も下がってしまうことを防ぐためです。そのため、一定のペースでこの上限に到達するよう、インフレ率(新規発行枚数)がプログラムで定められており、定期的に新規発行枚数が減少するのです。これが、半減期です。
ご存知の通り、ビットコインには銀行のような人的な”発行母体”が存在しませんので、これらは全てプログラム上に組み込まれており、自動で執行されていきます。
ビットコインでは、4年に1度のペースでこの半減期が予定されており、2020年の5月12日には3度目の半減期を迎えることになります。5月に予定されている半減期以後は、マイナーが獲得する報酬が「12.5BTC」から「6.25BTC」へ半減します。
ちなみにこの4年に1度というペースですが、4年という期間で定められているわけではありません。正確には、ビットコインのブロックチェーンにおいて21万ブロックが生成されるごとに半減期が訪れます。1ブロックが生成されるのに約10分かかるため、10分x21万ブロックで約4年となるわけです。
半減期と様々な影響
1ブロックごとに新規生成されるコインは、マイナーの報酬となります。これが半減すると、マイニングを事業として行うマイニングファームのオペレーションにも当然影響が及ぶことが予測できます。
半減期という言葉と並んで、『BTCの採掘原価』という言葉を耳にすることがあります。簡単にいうと、1BTCの報酬を獲得するのに必要な諸経費の合計です。任意の金(ゴールド)を採掘するための原価と同様に、1BTCを採掘するための費用が計算されているわけです。
一方で、採掘原価がBTC現物の価格にそのまま影響するのかといえば、そうとも言えず、マイナーは周辺のオプション市場やOTCデスクなどを利活用して価格下落リスクをヘッジしていると言われています。過去2回の半減期前後の値動きを参考にした価格予想等の影響もありますが、これが織り込み済みであるかなど、様々な憶測から少なからず価格にも影響を及ぼすと考えられそうです。
最後に
今年5月に予定されているビットコインの半減期について、概要とその周辺の影響についてまとめました。日本円など、既存の法定通貨と異なり、発行体による流通枚数の調整や金融政策とは独立して、プログラムで発行枚数が周期的に減少する半減期という仕組みは、非常に興味深いですね。
この記事で基礎的な知識をつけて、業界の様々なプレイヤーに影響を及ぼすであろう半減期の動向についても注目していきましょう!
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