ブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)業界内で活躍する女性にスポットを当てた特集記事「ブロックチェーン女子部」。
今回は株式会社フィナンシェでデザイナーとして働く島津しほり氏にお話を伺いました。
もともと先端技術に憧れがあったという島津氏。どのようにしてブロックチェーンと出会いフィナンシェに入社したのでしょうか?
島津 しほり(しまづ しほり)氏
自身の中で先端技術によって飛躍する体験の設計や自身のキャリアに思いを巡らせる中、ブロックチェーンと出会う。2019年に株式会社フィナンシェに入社し、現在はデザイナーとしてUI/UXデザイン・体験設計に関わる。
目次
ブロックチェーンとの出会いとフィナンシェ入社
私のデザイナーとしてのキャリアは、紙媒体からのスタートだったんです。先端技術には常に興味を持っていました。以前話題になった、セカイカメラ(iPhone、Android上で動作する拡張現実ソフトウェア)などが好きでよく触っていましたね。
そこから、徐々にウェブの方に移行したい気持ちが強まり、転職してグラフィックデザインや映像制作を担当。その後部署異動でプロダクト開発に関わりました。
先輩の一言で知った、人間中心デザイン
新しい技術が世の中に出てきたとき、面白い技術だったとしても、一般の人たちにその技術が知られる前にサービスが終わってしまうということがありますよね。
これがとても残念だなと思ったんです。私自身エンジニアではないので技術のことを深く理解しているわけではありません。
そんな人にも一人でも多くその技術に触れてもらって、便利さや良さを知ってもらいたい。そうすることで、技術の飛躍が閉じてしまうことなく体験価値と一緒に進歩していく。
そんなことができないかと考えはじめ、ユーザービリティであったり体験設計の部分に興味を持つようになりました。
そんな時、同じ部署の先輩が、人間中心デザイン(HCD)という分野を大学で勉強してみたら?とアドバイスをくれました。
早速大学に入って学習を開始し、学んだことをすぐ会社で生かすということを繰り返すようになりました。この経験が、自分の視野を広げてくれるいいきっかけになったと思っています。
ブロックチェーンとの出会い
その頃から自分の中でイメージしていたものに、”価値を循環させる体験設計”があります。
誰かがいいなと思ったものを近しいタイプの人に紹介してそれが伝染していく。それをきっかけにどんどんいいものが循環していく。
知るきっかけがなくて好きになれていない部分の可能性を広げていくことができないか?そんなことをなんとなく考えていたんです。
そこから、今までつけた知識で先端技術の体験設計において何かできるのでは?と思い様々なイベントに参加し始めました。
ある時、合同会社DMM.comでUI/UXデザイナーをされている、河西紀明さんが登壇するイベントに参加したんです。
そのイベント自体のトピックにも興味がありましたが、河西さんご自身が新しい技術に触れているデザイナーというイメージがあったので話を聞いてみたいと思いました。河西さんの登壇後、その場でお話をさせていただきました。
価値を循環させる体験設計(トークンエコノミーの設計や行動経済学)のことなど、自分が最近考えていたことを話しているうちに、河西さんからブロックチェーン技術の特徴を活用した新しいアプリケーション開発、サービス設計が合うのでは?というコメントをいただいたんです。
仮想通貨のことは2014年ごろから存在だけ知っていました。現金をあまり使わない生活をしていたこともあり、なんとなく便利そうというイメージはありましたが、その裏側のブロックチェーンについては深掘りしていませんでした。
河西さんのアドバイスでブロックチェーンについてより深く知り、技術と価値の循環がうまくリンクすれば、技術も拡張するし体験価値も向上させられるのでは?という夢が出てきました。ブロックチェーン業界への転職を考えたのはその時が初めてでしたね。
そんな中、ツイッターでフィナンシェを見つけ、まさに私が考えていたことと一緒だ!と思ったんです。フィナンシェ側でもユーザー目線でサービスを考えることに多くの時間を割ける人がいなかったのでタイミングもよく、入社させていただくことになりました。
フィナンシェで働くとは?
フィナンシェではUI/UXデザイン、体験設計に関わっています。フィナンシェのメンバーは、みんな理想があってそれに向かって頑張っているという雰囲気があります。簡単なことでは諦めない芯の強さみたいなところも感じますね。
仕事をする上では、新しいことやよくわからないことでもまず話を聞くという姿勢をみんなが持っているので、意見交換しやすい環境です。行き詰まった時は、マーケティングチームやデベロッパーチームと事象ベースで議論して、解決策を見つけています。
弊社フィナンシェが提供するドリーム・シェアリング・サービス「FiNANCiE(フィナンシェ)」は、夢を持つ個人を応援できるブロックチェーン技術を活用したプラットフォームです。
個人のサポーターたちがファンコミュニティを形成し、普通に生活していたら知り得ないような、新たな価値を広げていく。でも価値は一定数の人から認められないと上がっていかないですよね。新たな価値を普及させるためにはすでに価値を知っている人たちがとても貴重な存在となります。
例えば、路上ライブをやってる人の良さを知っているのは、やはりそこで聞いている人たちです。良さを知っている人たちが盛り上げてファン視点で情報発信をしていくことで、徐々に普及ができていく。
しかしそれにはある程度エネルギーが必要です。せっかく頑張って発信するのだからその過程も残したいですよね。その積み重ねが半永久的に残り続けかつみんなが見れる状況で、頑張ってきた人には経済的なバックもある。それが今後の活動資金になったり、好きなことにもっと取り組めたりと、良い循環になったら素晴らしいですよね。
ブロックチェーンが持つ魅力
最近フィナンシェで、決済のスピードアップのためのオフチェーン化を行いました。技術の制約はあるけれども、体験設計視点で考えるともっとこうした方が良いというところをうまくカスタムしていくことができるのがブロックチェーンのよさではないかと思います。
ブロックチェーンはいろんな技術の組み合わせで出来上がっています。工夫次第ではユーザービリティを優先できる可能性もあるところが、私にとっての魅力です。
元々思っていた、先端技術に一人でも多くの人に触れてもらって、良さを知ってもらいたい、ということに対して、技術からの歩み寄りができるところが好きですね。とはいっても、デベロッパー側からいうとそんなに簡単じゃない!と怒られてしまうかもしれません。
それだけみんなが苦労して作り上げている成果物を、もっといろんな人に知ってもらうきっかけにする意味でもユーザー体験の質は上げていきたいですね。
目標に向かって日々、コツコツと
自分自身、長期的にコツコツやるのは得意な方です。大目標を決めてそれに向かって何をするか?というのを常に考えるようにしています。
今やっていることはきちんと自分の大目標に紐づいているのか?というのを振り返りながら動くように心がけていますね。せっかくやるからには出来るだけ無駄を無くして、今できる最大の価値を出したいんです。
プライベートの楽しみは?
プライベートでは音楽をよく聴きます。好きなトラックメイカーの曲を聴いたりライブに行ったり。そこから派生してその人が作った曲を歌ってるアイドルのライブに行ってみたり。さらに、その人がVTuberに楽曲提供したところからVTuberについて知ってみたり。ここでも価値が拡張していますね(笑)
漫画やアニメも好きです。自分が小学校から高校までずっとサッカーをやってきたということもあるかもしれないのですが、割と熱い系の漫画はよく読みますね。『響けユーフォニアム』、『天元突破グレンラガン』といった、頑張って何かを達成するようなものが好きです。読んでいるうちに自分に投影して泣けてきたり(笑)自分も頑張ろうという気持ちにさせてくれます。
ブロックチェーン業界は非エンジニアも活躍できる
ブロックチェーン業界にはエンジニアでなければ関われないのでは?と思っている方も多いかもしれません。
ですが、私自身がそうであるように、非エンジニアとして業界に関わることも可能です。まずは、その技術が発展するために自分なら何ができるか?ということを考えて行動してみることをお勧めします。
自分の思っていた可能性が否定されることもあるかもしれませんが、仲間と一緒になれば楽しく頑張れると思います。こうすればもっと面白くなるのでは?というワクワク感を持ち続けながら、活躍していただきたいです!
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