【第1回合同説明会】株式会社Xtheta

株式会社Xtheta COO 山本仁実氏 篠原ヒロ氏

 

「皆さん初めまして。株式会社Xthetaの山本と申します。今日はお時間いただきありがとうございます。私は、5年ほど前にビットコインと出会って以降、仮想通貨に関わる事業をやってきました。こういう場に来てお話させていただくことが今まであまりなかったので、私のバックグラウンドについても少しお話させていただきたいと思います。私自身は、ずっと世界の不平等に関心がありました。例えば、裕福な家に生まれた人がいます。そうではない家に生まれた人もいます。その生まれた環境がその人の人生に大きな影響を与えてしまうという状況が大いにあると思っていて、そういう社会は良くないんじゃないかなという風にずっと思ってきました」

 

「もっと大きな話をすると、世界には5歳まで生きられない人がたくさんいて、それはその人の努力が足りなかったからなのかと言われると、私はそうではないと思っています。そういう世界を変えたいとずっと思ってやってきました。ただ、そういうことを解決しようと思うと草の根レベルでは解決できなくて、ものすごく自分の中でジレンマがありました。そして、仮想通貨に出会った時に、そこで使われている技術は社会行動を根本的に変えるものなんじゃないかと自分自身ですごく確信を持ったので、そういう事業をしています」

 

 

「会社としては、昨年12月に近畿財務局で仮想通貨交換所の登録をして、仮想通貨交換事業というのをこれから開始することになっています。コンセプトとしては『お客様に寄り添うパブリック』ということを掲げています。まずお客様に寄り添うというところでいうと、今日ここにたくさん来ていただいている方、皆さんエンジニアでブロックチェーン技術や仮想通貨ビジネスにすごく詳しいと思うのですが、一般の人々はビットコインというものをやっと認知してきたレベルです。全然使い方が分からないという不安がたくさんある中で、私は一般の人とテクノロジーの架け橋になりたいという思いでお客様に寄り添うと掲げています。それともう1つ。取り組みと共通する部分もあるのですが、今うちのビジネスモデルとして大きく他の取引所と違うところは、“取次業”ということを掲げています。普通の人からすると、ビットコインの売買に抵抗があったり、アカウントの管理、今でいうとセキュリティに非常に大きな問題がある中で、そういったものを一元管理、ワンストップでできる方法はないのかなと考えています。例えば世界の取引所を比較して1番いい条件で交換できるところにうちを通して買うことができたらもっと便利になるんじゃないかということを考えています。他の会社が取り組みをしていないところとして、取り次ぎという事業を展開しています」

 

「先程、Hotaru のお話をされていた篠原ヒロさんにずっと入っていただいています。技術的な確認をしたり、ストラテジーアドバイザーをしていただいているので、詳しい話は篠原さんの方にパスしたいと思います」

 

 

篠原ヒロ氏の考える仮想通貨“交換所”の意義

 

「ありがとうございます。というわけで、ここから交代したいと思います。Xthetaという会社は、仮想通貨の取り扱いを5年前からやっていましたので、仮想通貨の販売に関してはスペシャリスト集団です。今日はエンジニアの方が多いのではっきりと最初に言っておきたいんですけれども、ブロックチェーンを作りたいという方はここの会社には合いません。ブロックチェーンを作って何かをしたい、スマートコントラクトを通じて何かを作りたいということであれば他の会社の方が良いと思います」

 

「ここの会社が目指しているところは、全く別のレイヤーです。まず1つには、仮想通貨の取り扱い事業でもう既に認可を受けて、ライセンスを持っているので、仮想通貨の販売、ICO、新しいトークンの販売等々を今後積極的にやっていくのがこの会社のモットーです。多くの一般の人に仮想通貨を届けるというのが1番大事にしていることです。ですので、ブロックチェーンの技術を使って野菜の管理をしたい人はシビラに来てください(笑)。ブロックチェーンを作るのではなくて、仮想通貨というものを、ブロックチェーン上で動いている技術を使って1人でも多くの一般の人に、この業界を巻き込んで新しい世界へ連れて行きたいという人はぜひXthetaに来て欲しい。そのためエンジニアとして要求している層も全然違っています。ブロックチェーン研究開発はスマートコントラクトではなくて、ユーザーインターフェイスを開発する人、モバイルアプリを開発する人、サーバーサイドで落ちないシステムを作るということに対して、経験がある方を探しています」

 

「コンセプトとして『新しい金融の未来を描く』ということを掲げているのですが、これははっきり言えばこれまでの取引所とは全く違うことになります。取引所というのは、シンプルにユーザーとユーザーの間に取引所があって、ユーザーとユーザーが売買するときに助けるのが取引所です。“取次所”というのはちょっと違いまして、このXthetaのやっていることとしましては、仮想通貨の販売で、取引所とユーザーの間に入るということをやっています。その詳しいことは後で説明しますが、全体を先にお話します。このXthetaというビジネスを通じて一般の人が、例えばICOに参加したことがある人は分かると思いますが、あんな難しいものをおばあちゃんができるとは思いません。イーサアドレスを貼り付けて、詐欺じゃないか確認して、トークンが受け取れるのをちょっと待つ。コインベースのイーサリアムアドレスじゃダメですみたいな。マイイーサウォレットのアカウントを作って、クライアントキーを紙に書きましょう、みたいな。そんなことをみんなやるわけない」

 

「クレジットカードを使っているおばあちゃんがいる人いますか?クレジットカードですら使うようになっていないのに、ビットコインをおじいちゃん、おばあちゃんが決済に使うわけないやんと。ただ、仮想通貨、ICOによってこれからは世界に寄付とか出資とかそういった新しいお金の流れが世界中へ伝播されるわけです。おじいちゃん、おばあちゃんのタンスにお金があっても世界は変わらないんです。それはお金が腐るだけです。それがもし、仮想通貨になって世界へ流動性を持たせることができるのなら世界は大きく変わると思います」

 

「ビルゲイツが1人で大金を寄付しなくてはいけない世の中ではなくて、みんながビルゲイツみたいに寄付できる世の中は必ずやってきます。投資という行為を通じて、一般の人に流動性を持たせていきたいというのがこの裏側にあるものです。一般の人が難しいことを分からなくてもいいから、我々が間に入ってちゃんと管理します。お客さんの希望を聞いて、取引所を通じて仮想通貨の売買をしたり、マイニングに出資をしたり、ICOで新しいトークンを買ったりします。しかし、今はあまりにも詐欺が多い。90%以上詐欺。マイニング詐欺にも本当にひどいものがあるし、ICOなんかはほとんどが詐欺なので、スペシャリストが目利きをして、その人のために資産運用として預かるのに近い形でやる。仮想通貨の販売というのを通じて、仮想通貨やマイニングやICOに対する出資をしていく、購入をしていくというのがこの先に目指している未来です」

 

「現状はICOに対しての規制がはっきりしていないので、これはまだまだこれからの話です。マイニングに関しても、これをどういう風に利益を立てるのかというのはこれからどんどん決まっていくことです。現時点ではっきりと皆さんにご案内できるのは、取次業をやっていますということです。この取次業ということを詳しく話します。取引所ABCがあります。それぞれビットコインの値段は全然違いますし、動いている金額も全然違いますので、一般のお客さんが仮想通貨を欲しい時に、それぞれの取引所にログインをして価格を見ながら『今や。最悪や。買った。売った』みたいなことをしている。そんなことしていたら1日終わりますよ。別に仮想通貨を持ちたかっただけなのに、なんでチャートとにらめっこして。『なんか知らんけどいつの間にかFXの本買ってたわ』みたいな。『“勝てる投資”みたいな本買ってた』みたいな。そんなことしたかたんですか、違いますよね」

 

 

「仮想通貨に出資をすることで、世界に大きく貢献できると。まあそこまで考えている人はあんまりいないかもしれないですけど、別にトレードしたかったわけではなくて資産が安全になっていればいいわけですよ。円とかドルとか、国があんなにめちゃくちゃ刷って発行して、それ本当に価値あるんですかと。ああいう紙のお金で資産を管理して。そうではなくて、ビットコインやイーサリアムを中心に生まれた仮想通貨による資産を初めて一般の人が手にすることができるようになりました。銀行のお金ではなく、自分のお金になる。そういう時代が来ているのにも関わらず、まだ円で持つということを考えたくない。仮想通貨で持つことによって、今まで考えなければならなかった色々な問題、『円に騙される。ドルに騙される』とかではなくて。あるいは仮想通貨のボラティリティとかそういうことを忘れて、安心安全に仮想通貨資産に変えて長期にわたる資産を築きましょうということがポイントです」

 

「儲けながらそのお金が流動性をもたらして、世界の反対側で良いことに使われるということに通じるのが、仮想通貨の販売業・取次業です。そしてその先にあるICO・マイニングなわけです。Xthetaが目指しているものは、仮想通貨の資産という膨大な売りに対して、一般の人が中々踏み出すことができないので、たった1つのシンプルなユーザーインターフェイスとして存在することです」

 

「昔は証券会社から『どこどこの株が今買いですよ』みたいな電話がかかってきました。『ホンマですか。カモにされているんじゃないか』みたいな。でも良いところもあって、ああいう人たちがいるからおじいちゃんおばあちゃんは電話1本で安心して『じゃあ、ここの株買っといて』みたいなことが言えるわけですよね。そういう間に入る人がやっぱり必要なわけですよ。よく思い出してくださいね。ここに来るような人とか、仮想通貨5年前から持ってますみたいな人とか、仮想通貨で儲けてBBQしてNHKに撮られるみたいな人たちは、仮想通貨大好きだし、仮想通貨のことを分かってるから、プライベートキーがどうとか、プライベートキーを失くしたお前が悪いとか、ドヤ顔で言うわけです。けれど、おじいちゃん、おばあちゃんがプライベートキーを失くしちゃったとか、そんなもん見たくないじゃないですか。僕にもたくさんの人から相談があります。『プライベートキーを忘れました』とか言うわけですよ」

 

「そういうことにならないために、我々が金融庁にきちんと登録をして、ライセンスを持って、透明性をもって資産を預かって取次をしますと。トレーダーじゃないでしょ、ほとんど皆さん。プロのトレーダーはbitFlyerを使ってください。bitFlyerはシビラの株主なので(笑)。そういう風にトレーダーしたい人はトレードをするところに行けばいいんです。そうではなくて、ここはトレーダーではないほとんどの人に対して、仮想通貨資産を預かる新しいところです」

 

Xthetaが次に目指すのはICOの発展

 

「仮想通貨の取次というのは最初の第一歩です。Xthetaが次のステップとして考えていることは、健全なICOの発展です。もちろん技術的な部分ではイーサリアムファウンデーションとか色々な団体がICOのレギュレーションができるようなソフトウェアを開発しています。つまり、法律やルールで縛るのではなくて、スマートコントラクトや、あるいはソフトウェアのレイヤーでトークンを発行する段階から詐欺が起こらないように、あるいは変なプロジェクトが発生しないようにするというような浄化作用をイーサリアムファウンデーション含め色んなところが提唱していっています。これは非常に良い活動です。同時にJBAとかJCBAとか仮想通貨の事業者の団体が政府に働きかけて、仮想通貨の適切なレギュレーションを訴えかけています。これも非常に良い動きだと思います」

 

「そして、そこにお金を入れて貢献していきたいと思っている一般の投資者の声は本当に反映されているのだろうかということがXthetaとして考えていることです。つまり、金・円・ドルでしか資産を持っていなかった一般の人たちがこれから先、仮想通貨に資産を変えて、その資産を長期に渡って長く保持していこうと考えたときに、ICOを完全に禁止していいのか、税金の取り方がこれまで通りでいいのかということを、これから先どんどん問題提起していかないといけない。だから、Xthetaとしてはまず正しい情報を発信することを考えています」

 

「Xthetaの取次業の顧客になっていただいている方に対しても、丁寧に営業チームが説明をします。『こういうトークンはこういう意味がありますよ』とか、『この仮想通貨はこういう要因があって価格が変動しています』ということをできる限り正しくお伝えします。トークン販売の自主規制ですね。ライセンスが何もなかったときは、トークンなんかいくらでも売れました。セミナーをやって、定期預金を解約してもらって、おじいちゃんに集まってもらって、10人集まったら1億円イエーイみたいなことがいっぱいあったわけですよ。それは詐欺じゃない、株を売っているわけでもなんでもない、ということでまかり通っていたわけですよね。そういうものに対して問題だということを提起して、本当に正しいトークン、意味のあるトークンが意味のある範囲で流通するようにします。たくさんお金を騙しとるようなことは絶対あってはならないことです。適切に良いトークンが日本に流通するようにします」

 

「日本の投資家は正直、カモだと思われているわけですよ。世界中のICOプロジェクトが日本に来たい理由は、日本の投資家がビットコインを買って、買ったビットコインをイーサリアムに変えて、ICOトークンに入れてくれたらすごく儲かるから日本人買ってくれと言って、ものすごい数が来てるわけですよ。そういうのをこれから先、どんどん我々が自主規制の旗を振って、規制を正しくやりましょうと。我々はスイスや世界の水準に合わせて、トークンをこういう基準で判断していますということを明確に打ち出します。各規制団体とも協力して、業界団体を通じて働きかけていきたいと思っています。つまり適切なICOの普及に興味があるという方は、もちろんエンジニアの方だけではなくてもそうですが、ぜひご一緒できればと思っています」

 

「また、世界の技術者たちと通じてICOガイドラインを作っていきます。今日登壇している人たちにはみんな来ているかもしれないですが、すごく良いICOが海外から来ます。そういう時にはそのコアメンバーたちと話をします。果たしてそれが本当に良いプロダクトなのか。ビジネスとして成功するのか。これからビジネスとして発展できるのかということをきちんと話をして、良いとなったものに関しては、日本の規制上は販売もできないけれども、できるようにするにはどうすればいいのかということを共に考えて、日本の投資家がそこに入れるようにするということを働きかけていきます」

 

「ICOプロジェクトの監査というのは本当に大事です。『お金をもらったのでありがとうございました、解散!』みたいなプロジェクトもいっぱいあるわけですよね。トークンを買う、あるいはトークンを紹介するということはそのプロジェクトのことを良く知らないといけません。そうならないように、物言う株主ではないですが、そのプロジェクトに対してきちんと意見を述べて、ちゃんと遂行されるように支援するということをやっていくことも大事なミッションだと思っています。日本ではICOを通じた資金調達が今だとグレーゾーンになってしまっています。日本でも正々堂々とICOをしたいです。もちろん意味のないICOは我々も大嫌いです。ただ本当に価値のあるICOはいっぱいあると思っていますので、日本でもICOをする意味はあります。多くの人にトークンホルダーになってもらうことには意味があります。多くの人にトークンホルダーになってもらい、流動性のあるトークンを発行することによって、新しいビジネスチャンスが広がるということもたくさんあります。そういったICOプロジェクトが世に出ていけるように、ライセンスホルダーとして全力でコミットして、そういうマーケットを作っていきたいという思いがあります」

 

仮想通貨をおじいちゃん、おばあちゃんにも分かるように

 

「取引所としてトレーダーの人から手数料を取って、金融商品でのし上がっていくという会社ではないです。金融経験のある人が金融商品を作りたいということであれば、違う会社の方がいいと思います。ブロックチェーンの技術を使って次世代のアプリを作りたいという人も別のところが良いと思います。Xtheta としては、仮想通貨の正しい理解をして、より多くの人にその価値を伝えて、共にお客さんの力になって、一緒に仮想通貨の世界に行きましょうと。そこに格差が生まれてはならないんですよ。プロのトレーダー、プロの技術者、我々は仮想通貨を持っているけれど、おじいちゃんおばあちゃんはそのままの世界にいる。そんな世界は間違っていると思います。最初に山本が話した通り、そこに格差が生まれていては、これから先もその格差を繰り返していくだけだし、その格差は広がる一方なわけです」

 

「そうではなくて、適切に多くの人に仮想通貨を届けて、正しい理解をしてもらう。そして皆が仮想通貨に気軽に入って来られるように、シンプルで分かりやすいユーザーインターフェイスを提供したい。だからXthetaが求めているエンジニアは、繰り返しになりますけれども、仮想通貨を世界で1番分かりやすくあなたのご両親に、おじいちゃん、おばあちゃんに売れる画面を作って欲しい。あなたの家族に自信を持って勧められる仮想通貨販売所、それを一緒に作ってください。仮想通貨の技術がなければ、これから先の時代は開かれません。その時に、あなたの家族や大事な友人が置いてきぼりになる可能性があるわけです。プロのトレーダーでもなければ技術者でもない。そういう人を置いていっていいんですか。一緒に次の時代に行けるように、あなたの身近な人に仮想通貨をぜひ届けてあげてください。そして、そのためのエンジニアとして窓口を作っていってください」

 

 

「先に言っておきますが、Xthetaのメンバーは技術者出身ではないです。ほとんどがこういう仮想通貨の販売所を運営する、営業というかビジネスに非常にユニークな才能を持った人たちの集まりです。だから技術的なところに関しては皆さんに頼っているんです。これは恥ずかしい話ですけど、これから技術開発を頑張っていこうとしています。なので、本当にCTOレベルでこの会社を助けてくれる人を探しています。だから、僕は一緒に面接をしながらCTOになってもらえるかどうかを考えています。ライセンスも取りました。真面目にこれまで顧客も開拓してきました。そして、業績もすごく伸びています。東京にもオフィスをこれから作ります。今は大阪にしかないですけれども。この会社の技術のコア開発をできる人を探しています。Xthetaをぜひともよろしくお願いします。時間が参りましたので以上にしたいと思います。ありがとうございました」